繁殖を防ぐために遺伝子組み換えした蚊を野生に放ったところ、逆に野生種と混じってパワーアップした可能性(ブラジル) (3/4ページ)
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・一時的に減少した個体数も実験開始から18ヶ月後には回復
GM蚊株はオキシテック社によって開発され、米食品医薬品局から実験許可が与えられていたもの。
ジャコビナでは、27ヶ月にわたり毎週45万匹、計数千万匹のGM蚊のオスが放たれていた。
研究チームは解放前ならびに解放後、6・12・27・30ヶ月経過した時点でGM蚊と野生種のゲノムを調査。
その結果、GM蚊の遺伝子が野生種に混ざっていることを示すはっきりとした証拠を見つけ出した。
GM蚊から生まれる子供は3~4%程度でしかないが、それらは想定されていたほど弱くはなく、中には成虫になり繁殖した個体もいたらしかった。
また実験開始後、一時的には蚊の個体数は減少していたが、それも18ヶ月後にはもとに戻ってしまっていた。
研究チームは、その理由について、メスがGM蚊との交尾を避ける方法を学んだのかもしれないと推測している。
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・野生種にGM蚊の遺伝子が混入して幅広い遺伝子プールが完成か
さらに悪いことに、蚊を減少させるはずの実験が逆効果になってしまった可能性すらある。
ジャコビナの蚊には今やもともとそこにいた蚊の遺伝子に加えて、GM蚊を作るために使われたキューバとメキシコの蚊の遺伝子が混ざっている。
つまりそれだけ幅広い遺伝子プールが出来上がったわけで、全体として蚊はこれまでよりいっそう頑丈になったかもしれないのだ。