決死の作戦と兄弟愛!天下一の強弓・源為朝が唯一倒せなかった大庭景義の武勇伝【中】 (3/4ページ)

Japaaan

 馬上で矢を射る様子。弓を持つ左側への攻撃に適し、右側は手薄になりがち。

特に馬上では馬の背に跨っているので、右側へ矢を射るには上体を大きく捻らねばならず、狙いがブレやすくなるため、平太はその隙を衝く作戦に出たのでした。

しかし、互いに馬手を向け合っては、平太も不利になってしまうますが、その対策もしっかり練っておいたのでした。

(※5)一間≒1.8m

決まるか!?繰り出された平太の秘策

「……何ィっ?!」

為朝が驚いたのも無理はありません。平太は咄嗟に弓と矢とを持ち替えて構え直したのでした。右手に弓を構え、左手で弦を引く。こうすれば、右側の敵に狙いを定めやすくなります。

「かかったな……喰らえっ!」

満月の如く弓を引き絞った平太は、不敵な笑みと共に矢を射放ちました。

「おのれ……っ!」

元よりそんな訓練はしておらず、右腕より四寸(約12cm)も長い左腕が仇となって、弓と矢を持ち替えることもままならない為朝は、慌てて上体をねじり、引目の矢を射放ちます。

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