天才テリー伊藤対談「ダンディ坂野」(1)番組でテリーさんに追い込まれて… (2/2ページ)
坂野 自分で言うのも何ですが、確かに「ゲッツ!」って短くていい言葉ですよね。あと、衣装が黄色で目立つっていうところもあるんでしょうけど。
テリー いや、たぶんCM関係者が、みんなダンディのことが好きなんだよ。
坂野 そうだとありがたいですね。僕の仕事がなくなってきた時、テリーさんもいろいろ声をかけてくださいましたよね。
テリー だって、もったいないからね、こんなにおもしろい人をどうして捨てるんだろうって。ネタが終わってこんなこと(と、ダンディがステージを去っていく時のポーズをマネる)をやりながらいなくなるって、大発明だよ。あんなことやるの、日本の芸能界に1人もいなかったもの。CMのスタッフは、たぶん、そういうダンディのポテンシャルをわかっているんだよ。
坂野 テリーさんはずっと僕のことをそう言ってくださってくれて。
テリー 昔、フジテレビの番組でロングインタビューをやったの、覚えてる?
坂野 覚えていますよ、あれ、インタビューじゃないじゃないですか!
テリー 2時間ずっとネタだけをやらせ続けたんだよね(笑)。だってダンディに話だけを聞いても、おもしろくないじゃない。
坂野 じゃあ、インタビュー番組に呼ばないでくださいよ(笑)。
テリー いやいや、追い込んだほうが、さらにダンディのおもしろさが引き立つんだって。一応、その日やるネタを全部見たあと、さらに「他にはないの?」って聞くと、どんどんダンディの顔がひきつっていってね(笑)、そこから頑張るところが実に見応えがあったんだよね。
坂野 確か、歌も歌いましたよね。この前、ネタ帳で全ネタを確認したんですが、2ページしかなくて、全部やっても15分で終わっちゃうんですよ(笑)。でも、あの時テリーさんに追い込まれたおかげで、営業では強くなりましたね。どんな状況でも割り切ってやれるというか、「ウケなくても楽しんでやれればいいか」と思えるようになりました。