ラグビーワールドカップ日本代表「男泣き感動秘話」

日刊大衆

写真はイメージです
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 圧倒的な実力を誇る強豪に完全勝利し世界中を驚愕させた日の丸戦士たち。まだ見ぬ頂点を目指して戦いは続く!

「ここまでやってくれるとは、正直思っていませんでした。日本の選手たちが“絶対に勝つ”というタフなメンタルで勝ち進んでいること自体に感動します。時代は変わりましたね」と、感慨を込めて語るのは松尾雄治氏。かつて新日鐵釜石で日本選手権を7連覇し、司令塔として日本代表を率いたラグビー界のレジェンドにそう言わしめる、日本代表の活躍ぶりはご存じの通りだ。

 ワールドカップ開幕戦となった9月20日のロシア戦に30対10で快勝。続く28日のアイルランド戦で、我が日本代表は世界中の度肝を抜いた。「大会開幕時点での世界ランキング1位、優勝候補の一角だったアイルランドを相手に19対12で勝利したんです。翌日のスポーツ紙、全国紙はそろって1面で日本の勝利を報じ、海外メディアも“史上トップ3に入る番狂わせ”と、世界中にブレイブ・ブロッサムズの大金星を伝えました」(民放テレビ局記者)

 ブレイブ・ブロッサムズは、“勇敢な桜”の意味。左胸に輝く桜のワッペンと赤白ジャージに身を包んだラグビー日本代表の愛称だ。ジェイミー・ジョセフ監督は試合後に、「我々は相手よりはるかに長い期間、今回の試合に向け準備を続けてきた。無意識のうちに過去3年間、今日の試合に集中してきた」とコメント。「ジョセフ監督は16年9月の就任後、ティア1と呼ばれる超一流の強豪10か国すべてと対戦。日本代表に、このうえない経験を積ませてきた。1勝1分11敗という対戦成績をあれこれ言う輩もいましたが、見事に本大会で結果を出したわけです」(専門誌記者)

 代表を率いるキャプテンは、リーチマイケル(31)。ニュージーランドに生まれたが15歳で来日し、20歳で日本代表に選ばれ、2013年に日本に帰化。26歳で迎えた15年の前回大会でもキャプテンを務めている。「実は前回大会後、リーチにテレビ出演依頼や取材が殺到し、燃え尽き症候群のようになった。“このままでは19年には絶対にパンクする”と、代表を辞退したんですが、その際、ジョセフ監督と激しく対立したそうです」(前同)

 しかし、17年6月にリーチは代表に復帰。以来、そのプレーで日本代表を支え続けている。1987年の第1回大会からワールドカップを取材しているスポーツライターの藤島大氏は、こう語る。「リーチはアイルランド戦直後の取材ゾーンで、まったく笑みを見せなかった。ここからの勝負の怖さを知っています」と、油断は見られない。

 15年の前回大会でも、日本は強豪の南アフリカを相手に奇跡の勝利。その試合でトライを挙げた松島幸太朗(26)は、今大会のロシア戦でも3つのトライを記録したスピードスターだ。「4年前と比べ、瞬発力の数値がなんと90%上昇しているといいます。まだまだトライは増えそうですね」(スポーツ紙記者)

■福岡堅樹は日本で一番速い!

 そして、その松島以上のスピードを誇るのが、福岡堅樹(27)だ。「陸上選手を含め、20メートル走では間違いなく日本で一番速いです。瞬発力に関係する垂直跳びの数値も、福岡は世界最高レベルですね。将来は医師になると決めていて、15人制は今大会、7人制は来年の東京五輪が最後、と公言しています」(全国紙スポーツ担当記者)

 チームの司令塔・スタンドオフの重責を担うのは田村優(30)だ。その冷静なキックで、アイルランド戦では19点中14点を獲得した。「マエストロ。パスやキックのスキルのレベルは際立っている。愛想がよいわけではないが、本当に思ったことしか言わないので、インタビューをしていて楽しいです」(前出の藤島氏)

 前出の松尾氏がアイルランド戦で「よかった選手ですか? まず姫野ですね」と絶賛するのが、フランカーの姫野和樹(25)。屈強な大男を止め、弾き、ボールを奪ってみせたが、その怪力ぶりは中学時代から折り紙つき。腕相撲をした教師の腕を折った、というエピソードもある。

 藤島氏も、こう称える。「相手が強ければ強い分だけ、この人も強くなる。試合中に強くなる感じ。まさに大器。国内リーグの試合より国際試合のほうが、怪物性を発揮します」

 最前線で体を張り、アイルランド戦でMVPに輝いたのがフッカーの堀江翔太(33)。「妻の友加里さんは小学校時代の同級生で、堀江が初恋の相手。トレードマークのドレッドヘアは、友加里さんが編んでいる。首や足首などのたび重なるケガも克服し、3回目のワールドカップで輝きを増しています」(前出のテレビ局記者)

 決勝トーナメントでも、桜戦士たちの快進撃を見せてほしい!

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