お坊さんってどうして「坊主頭」なの?髪のあるお坊さんがいるのはどうして? (2/3ページ)

Japaaan

普段からいかにもお坊さんらしい坊主頭で生活しているのは、曹洞宗、臨済宗などの禅宗系の僧侶です。彼らは毎月、4と9のつく日に頭を剃る決まりとなっています。

これには「欲(四九)を断つ」という語呂合わせと、『上堂』と呼ばれる偉いお坊さんの話を聞く修業(毎月5・10・15・20・25・30日)の前日に身を清めるためという意味合いがあります。

また真言宗の僧侶の場合も、修行の時と数年に1度の大事な儀式の時には剃髪が義務付けられます。しかしそれ以外の時には「各自自由」とされているため、普段から坊主頭にしているお坊さん、普通の髪型にしているお坊さんなど、個人差があります。

剃髪しなくてよい宗派もあるの?

一方、浄土真宗系の宗派の場合は「帰敬式(ききょうしき)」という門徒になるための儀式のときには剃髪しますが、その後は有髪で生活するのが普通です。近年ではその「帰敬式」も、髪を剃らず髪の毛に刃を3度当てる儀式で済ますことが多いとか。

これは浄土真宗の、「阿弥陀仏は大変慈悲深いお方なので、その行いに関わらず誰でも救ってくださる」という考え方に基づくもの。僧侶も完全に世俗から脱するのではなく、欲を持ち続けてしまう「人間のありのままの姿」で仏道を志すべしという教えが、髪型にも現れているのです。

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