「リブラ」見送りで中国「デジタル人民元」が世界のマネーを支配する!? (2/2ページ)

Asagei Biz

基軸通貨になれば、中国が目指す『一帯一路』体制がより強まります。それからブロックチェーン技術でアメリカ以下のあらゆる国から優位に立てる。そうしてデジタル人民元があまねく流通することで、中国国内で実現している信用スコアリングがより広い世界でも行えるようになり、あらゆる人と金の流れが監視可能となります」

 世界中の取引で使われる通貨の4割以上は米ドルで、人民元はわずか2%にとどまっているのが現状だ。だが、基軸通貨というスタンダードを握ればその転覆はいともたやすい。

「中国が積極支援するアフリカ諸国はもちろん歓迎でしょう。また、アメリカがファーウェイを危険視する一方、欧州の先進国は中国の5Gに対して全く寛容。利便性さえ高まれば浸透するでしょう。となれば、アメリカが逆に孤立しかねません」(同前)

 リブラは安定性、マネーロンダリングへの悪用、各国の中央銀行が行う金融政策への悪影響などが懸念され、問題視される。また、中国の信用スコアリングにつながるような危険性はもちろん受け入れられない。その間隙を縫う形で、人民元がデジタルの姿をまとってマネーの世界に浸透しようとしているのだ。

(猫間滋)

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