木村拓哉が天下無双! 日本国民の“キムタク好き”見事に証明される

まいじつ

画/彩賀ゆう (C)まいじつ
画/彩賀ゆう (C)まいじつ

『SMAP』解散後に俳優へ転身し、これまでにも増して映画やドラマに主演するようになった木村拓哉。「何を演じてもキムタク」「演技が変わらない」などとグループ時代から変わらぬ批判を受けているが、どうやら「俳優・木村拓哉」としての評価はジワジワと上昇していっているようだ。

2020年新春、フジテレビ系では開局60周年特別企画として、木村主演のスペシャルドラマ『教場』(フジテレビ系)が1月4日と5日の二夜連続で放送された。同ドラマは累計55万部を発行した人気小説が原作で、放送時間は二夜合わせて4時間半越えという力の入れよう。そして、その期待通り、第一夜の視聴率は15.3%、第二夜も15.0%と、いずれも15%超えの高視聴率を記録している。

同作で木村が演じたのは、警察学校で「鬼教官」と恐れられる風間公親。そのいでたちは白髪に義眼とどこか不気味なもので、木村は〝逆・白髪染め〟と瞳が小さく見えるコンタクトで役に挑戦。本人のピリついたオーラも相まって「鬼教官」の雰囲気は全開となり、俳優としての堂々たる存在感を見せつけることとなった。

「キャラの路線は違えど、今回の役は『HERO』の久利生公平に匹敵するかなりのハマリ役でしたね。〝スター・キムタク〟という像が確立された木村は、本人の意にかかわらず特別扱いを運命づけられているので、木村自身は気さくに接しようとしても、スタッフや出演者の若手は『少しでも失礼があってはいけない』と自然と委縮してしまいます。しかし、今回の役ではそのピリついたムードがベストマッチし、鬼教官の雰囲気がこの上なくリアルに醸し出されたのです」(テレビ雑誌編集者)

ネットの「キムタク批判」は「愛あるイジリ」?

『教場』の1週前まで放送されていた連続ドラマ『グランメゾン東京』(TBS系)も、高い視聴率と評価を誇った。

同ドラマは料理人が逆境を乗り越えながら仲間とともに奮闘するという、少年漫画のような〝ベタ〟展開だったが、あまりの王道さからネット上では「実写版『ワンピース』」と呼ばれるなど熱い人気を獲得。プロ野球・日本シリーズの中継延長で初回から50分遅れというイレギュラーに見舞われ、12月20日には『M-1グランプリ 2019』(テレビ朝日系)と一部時間帯がかぶるという悪運もあったが、全話で二桁の視聴率を維持し、最終話では19年放送のTBSドラマで最も高い視聴率16.4%を記録した。

「『グランメゾン』や『教場』の感想で多かったのは、『何だかんだでキムタク作品は面白い』という声。特に〝THE・キムタク演技〟だった『グランメゾン』は評判で、とりわけ男性層からの評価が高い作品でした。一方の『教場』では、おしゃれでカッコつけていたこれまでの役とは全く異なったキャラに挑み、視聴者に新たな路線を提示。〝アイドル・キムタク〟から〝俳優・木村拓哉〟への本格脱皮を印象づけました。映画『検察側の罪人』に代表されるように、『SMAP』解散以降の木村は、それまでしてこなかったダーティーな役柄に挑戦するようになったのですが、その集大成が『教場』で花開いたと言えるでしょう」(テレビ誌ライター)

結果的に、最新主演2作で好記録を出し、アンチを実力で黙らせることとなった木村。また、18年にリリースされた『龍が如く』シリーズ最新作のPS4用ゲーム『JUDGE EYES:死神の遺言』で主人公キャラクターのモデルを務めた際には、木村演じるキャラを操作することでコンビニを破壊したり、スケボーでカーチェイスができるハチャメチャなネタ性がネット上で大ウケしており、何とオタク人気まで獲得。ここ最近は〝再評価〟の流れが起きつつあると言える。

「木村は華やかだった〝昭和のスター〟の流れをくむ最後の存在と言えるでしょう。確かに、木村は『演技が代わり映えしない』との批判を何十年も前から受けているのですが、思えば昭和の国民的スターだった石原裕次郎、渥美清らも、演技はどの作品も一本調子でした。彼らはみな共通して『役によって演じ分けること』ではなく『本人が飾らずに作品に出ること』を求められており、木村もそんな昭和スター的な価値を投影されているのです。『紅白』や『水戸黄門』のように、日本人は予定調和な〝お約束〟が大好きですから、視聴者は『キムタクが〝キムタク〟を演じている』ことに何とも言えない安心感を覚えるのでしょう」(芸能記者)

長年言われ続けている演技への批判は、実は木村の強味そのものなのかもしれない。

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