中日 鳥谷敬1600万円で獲得へ2年後に阪神復帰の密約説 (2/2ページ)

週刊実話

ただ、中日関係者によれば、「これだけは譲れない」との条件付き。それは阪神との友好な関係を保ち、将来の居場所に含みを持たせたのだ。

「引退勧告という冷酷な切り捨てをされたが、鳥谷は阪神と喧嘩別れしたわけではない。現役引退後は阪神のコーチ、監督として縦ジマのユニホームを着ることを望んでいる。阪神の生え抜きで2000安打を達成したのは藤田平元監督と鳥谷だけ。他球団でもうひと花咲かせ、指導者として帰還する鳥谷に期待するファンは多い」(前出・解説者)

 そこで、「将来、阪神に戻れる環境を整えてほしい」と訴えているのだ。

 その道筋をつけるべく阪神首脳と折衝しているのが、中日の元エースで、昨年の秋季キャンプから阪神の臨時コーチを務める山本昌氏。1月8日には兵庫・鳴尾浜で始まった阪神の新人合同自主トレを電撃訪問し、視察に訪れた矢野燿大監督と情報交換。現役時代は中日でバッテリーを組んだ仲で、気心は知れている。

「山本氏は今春キャンプも約1カ月に渡って帯同する。藤浪晋太郎など主力投手陣を指導するようだが、今回、新人の合同自主トレに駆けつけたのは別の目的がある。それが、鳥谷の中日入りの根回し。事前に仁義を切り、鳥谷が気を揉む将来の阪神復帰がスムーズに運ぶように働きかけ、球団首脳の反応を探ったらしい。いい感触が掴めた旨を鳥谷に伝え、中日入りが一気に加速。阪神にとっても今季の中日戦はドル箱となり、最高の結末だと歓迎している」(スポーツ紙デスク)

 本来なら、昨季で引退した巨人の阿部慎之助のように、引退勧告した際に将来の監督を目指させ、二軍監督や一軍コーチ就任を要請すれば、こんな事態に発展しなかったはずだ。だから、いったん中日が引き取り、虎復帰を仕切り直すという申し出は渡りに船だろう。

 中日にしても、年俸1600万円なら、関連グッズだけで元が取れる。戦力的にも、チームリーダーの高橋周平と京田陽太が三遊間を組み、勝負強い阿部寿樹が二塁にいるものの、ユーティリティープレーヤーの鳥谷に期待するところは大きい。さらに、’18年のドラフト会議で4球団競合の末、中日に1位入団した“金の卵”根尾昴遊撃手もおり、スタイルの似た鳥谷には専属コーチの期待プラス精神的支柱にもなりうるなど、メリットは計り知れない。

 そんな中、親会社の中日新聞社が、名古屋国税局の税務調査を受け、’19年3月期までの4年間で約1億4300万円の申告漏れを指摘されたことが明らかになった。この件で読者の批判を浴びている中、「第2の松坂」を獲得できれば、ファンの支持を取り戻すことが出来るだろう。

 今季が3年契約の2年目となる与田剛監督は、2021年まで指揮を執る。その後は、立浪和義氏の「監督就任論」が高まっており、チーム体制が変わる。松坂がそうだったように、鳥谷もまた中日で2シーズンプレーした後、古巣阪神に送り出すことになりそうだ。

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