日大ラグビーはほんの一例? スノボ、相撲、プロ野球…4人が解雇されたケースも、スポーツ界に激震が走った大麻問題 (2/2ページ)

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 さらに、2009年1月30日には十両・若麒麟が大麻取締法違反の容疑で逮捕され、若麒麟は翌31日に引退届を提出。これが受理されたことで、半年足らずのうちに4名の関取が土俵から姿を消すこととなった。なお、若ノ鵬は解雇で社会的な制裁を受けたとして2008年9月12日に不起訴処分となったが、若麒麟は裁判の結果2009年4月22日に懲役10カ月、執行猶予3年の判決を下されている。

 大麻問題が予想外の展開となったのが、1988年6月7日の近鉄・デービスの逮捕。1984年にチームに入団したデービスはそれまでに通算117本塁打を放つなど主砲として活躍していたが、同日に大麻取締法違反の疑いで逮捕されてしまう。

 この事態を重く見たチームは、翌8日に解雇処分とすることを決定。その後同月27日にデービスは起訴猶予処分となったが、翌28日にチームから日本球界でのプレーが不可能となる「不適格選手」に指定されたこともありそのまま現役を引退した。

 デービスを「不適格選手」としたチームは、穴埋めとして同日に中日から金銭トレードでブライアントを獲得。すると、このブライアントが加入したシーズンにいきなり34本塁打をマークするまさかの活躍。結局、ブライアントは同年を含めチームで8年間プレーし、本塁打王に3回(1989、1993、1994年)、打点王に1回(1993年)輝くなど、デービスの逮捕・解雇というマイナスが結果的にはプラスに転じている。

 応援してくれる人々を裏切るだけでなく、自身の選手生命も閉ざされてしまう現役アスリートの大麻使用。今回の一件を含めた悲しい事例が、今後続いていかないことを願いたいところだ。

文 / 柴田雅人
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