仲間探して3千里以上。14020kmもの距離をたった1匹で旅した孤独な狼の物語(アメリカ) (2/3ページ)
現在、カリフォルニア州で確認されている限りでは、ハイイロオオカミは12頭にも満たないからだ。
しかし、OR-54は群れから外れてしまった。2018年2月にCDFWは「OR-54は、繁殖相手もしくは他の群れを探し、新たな土地を旅していると思われます」と声明を発表していた。
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・孤独に14000km以上を旅し続けたOR-54
OR-54は、その後オレゴン州やネバダ州を旅し、ほとんどの時間をカリフォルニア州北東部で過ごしていたとみられている。
CDFWによると、2019年10月~12月の2か月間だけで、OR-54は1013マイル(約1630km)を移動。つまり1日平均13マイル(約21km)の距離を歩き続けていたことがわかったという。
これらの情報は、OR-54が装着していた追跡用の首輪から判明した。しかし、2019年12月には追跡装置が作動しなくなったとみえて、記録はその直前で止まっていた。
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・繁殖が期待されていた矢先の悲劇
2月5日に死骸となって発見されたOR-54が、なぜ元の群れから外れたのかは明らかではない。また、旅の途中で繁殖相手を見つけたのかどうかも不明である。
OR-54は自然死だったのか、もしくは誰かによって意図的に殺害されたのか、調査が行われているという。
もともと、ハイイロオオカミは家畜を襲うことから、人間の手によって駆除され続けて来た。