殺されない!「ブラック病院&薬局」の見分け方 (4/4ページ)

日刊大衆

「抗生物質は風邪の原因とされるウイルスに効かないどころか、耐性菌を作りしてしまい、本当に抗生物質が必要なときに効かなくなる危険性まで生じます」(前出の医療関係者)

 風邪と診断し、抗生物質を処方する医者は、“ヤブ医者”を疑うべきだろう。

 さらに個人病院では、緊急時の対応にも差が出る。「自宅で開業している場合はともかく、最近は貸しビルで開業し、夜間に医師が不在のクリニックが増えてきています。ただ、『電話再診』といって、電話で患者の相談に答えたら、クリニック側が診療報酬を受け取れる制度もあるんです」(前出の牧氏)

 つまり、病院側に時間外対応の有無を聞いてみて、電話での応対をしないという回答ならば、“かかりつけ医”にはふさわしくないということになる。「患者にすれば、医師に電話するのをためらってしまいがちですが、診療報酬は発生するので申し訳ないと思わず、堂々と問い合わせすればいいんです」(前同)

 また牧氏は、“ニオイ”もブラック病院を見抜くポイントだと語る。「ふだん取材していて、よく“あれっ?”と思うのは、トイレ臭が漂うクリニック。そういうところは衛生面がルーズなことが多いですね」

■調剤薬局にも危険が潜む

 さて、患者の命を脅かすのは、ブラックな医師や病院だけではない。「2017年には京都大学医学部附属病院で、薬剤師の調剤ミスで60代の女性患者が死亡しています。調剤時、計量器に表示される単位を勘違いし、処方箋せんの約1000倍もの濃度の製剤を作ったことが原因でした」(前出の社会部記者)

 今やコンビニよりも多いとされる「調剤薬局」にも、危険が潜んでいるのだ。薬剤師の平地治美氏は危ない薬局の特徴を、こう語る。「“お薬手帳をお持ちですか?”と聞かない薬局は要注意。6か月以内に同じ薬局を利用すれば条件次第で費用が安くなりますが、逆に薬局側は儲けが少なくなる。だから、あえて聞かないケースも少なくありません。そういう薬局は“儲け優先”の可能性があります」

 加えて、処方薬の説明が分かりにくい薬局や、服薬状況などのコミュニケーションが取れない薬局も避けたほうがよいという。「いつも患者であふれ返っている薬局もNGです。それだけ人気があればと安心してしまいがちですが、そんな状態では、薬剤師が個々の患者に対して十分な時間を取ってチェックすることができません」(前同)

 また、命に直接関わることではないものの、「知り合いの薬剤師に聞いてみても、不正請求をやっているところは存在します。薬局でもらう領収証には明細が書かれていますから、思い当たらない分が書かれていないか、毎回、ちゃんと確認したほうが無難です」(同)

 悪事に手を染めるような薬局に頼るべきでないのは、言うまでもない。

 いざというときのためにも、かかりつけ医と薬局を再チェックしてみては?

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