あらゆるものに神は宿る!絵師・伊藤若冲の名作「動稙綵絵 池辺群虫図」をじっくり鑑賞&解説 (3/8ページ)
しかも瓢箪が蔦を這わす植物であることから、水面や地面から微妙な空間を生み出していることが、何か不思議な浮遊感を現しているようです。
ただこのことから、この絵は【啓蟄】という“時期”を描いた絵ではないことが分かります。瓢箪が花を咲かせ実をつけるのは「夏」だからです。
そして瓢箪の実には毒があります。何故、若冲は毒のある植物をメインとなる植物に選んだのでしょうか。
上掲の絵の上の方に、瓢箪の葉の上に“カブトムシ”がいるのが分かりますか?カブトムシも言わずもがな、夏の昆虫です。