今年３月２９日に、７０歳でこの世を去った、不世出のコメディアン、志村けん。
４月２８日から、志村の名を冠した『志村友達』（フジテレビ系・毎週火曜日深夜２４時５５分～）が放送される。ＭＣは、千鳥・大悟（４０）とアンタッチャブル・柴田英嗣（４４）。初回ゲストは、ダチョウ倶楽部の肥後克広（５７）と上島竜兵（５９）だ。

　４月２４日の『日刊スポーツ』で大悟は、

「志村さんの番組なので、志村さんに怒られない様にマジメな顔をしてパンティーはいて収録にのぞみます。何も考えずに笑って見ていただけたらと思います」

　柴田は、

「ＭＣと言うよりも、志村けんさんのすごさ、面白さ、コントの楽しさを、一視聴者として皆さんと一緒に楽しみたいと思います。今から収録が楽しみでしょうがないですね」

　と、それぞれコメント。大悟が志村について語るのは、志村の死後初めてのことだ。

「１９９６年の『志村Ｘ』から、今年４月の『志村でナイト』まで、志村はフジの深夜帯で１７の冠番組を持ち、累計１１１６回にも及ぶ“志村流コント”を披露してきました。

　当初『志村友達』は、志村とゲストによるトーク番組を予定していましたが、企画を変更。ＭＣとゲストがこれまでの“志村流コント”を見ながら、志村に思いをはせる番組となりました。ＭＣの大悟と柴田は、前番組『志村でナイト』からの続投です。

『天才！志村どうぶつ園』（日本テレビ系）もそうですが、死後も引き続き冠番組が放送されるのは異例中の異例、志村はテレビにとって不滅の存在といえますね」（制作会社関係者）

■千鳥・大悟は志村が大好きだった

『ナイト』から引き続きＭＣを務める大悟と柴田は、２人とも志村を慕っていたことで知られている。特に大悟は、“志村が最後に愛した男”と評されるほど、強い“師弟愛”で結ばれていた。

「大悟は２０１９年８月の『テレビ千鳥』（テレビ朝日系）でノブ（３９）が“（志村が）大悟が出てる写真にだけ“いいね”をしてくる”と話し、大悟も志村に“振り向いて、お前がいると嬉しいんだよな”と言われたエピソードを話すなど、本当に仲が良かった。

　４月２３日の『女性自身』（光文社）でテレビ局関係者が明かしていたんですが、特に志村は、昔の芸人のような荒っぽさと自分を飾らない大悟を気に入っていて、週３で飲む仲になっていたそうです。“俺が死んだらお前がバカ殿をやったらいい”と話していたほど。

　それだけに、志村の急逝から今回の『志村友達』が発表されるまでコメントがなかったことにネット上では、“憔悴しきっているのかも”“辛いだろうな…”と、大悟のメンタルを気遣う声が多くみられました。

　ちなみに、２０１７年に志村けんの公式ブログとインスタに投稿された“大悟と志村が肩を組んで笑顔で乾杯している写真”はファンからも大好評。本当に２人がいい表情をしていますよね……」（女性誌記者）

志村けんオフィシャルブログ「Kens　BLOG」（2017年5月11日投稿）より

　もう１人のＭＣ、柴田は、大悟に比べて志村に距離を感じていたことを、２０１９年１月の『全力！ 脱力タイムズ』（フジテレビ系）で明かしている。

「大御所すぎて遠慮がちになってしまう、と志村に対する距離感と、“大悟と麻布十番に行ってたよ。今日も俺は誘われなかった”と、大悟へのちょっとした嫉妬心を吐露していました。

　しかし、追悼の際に『ナイト』について“憧れの志村けんさんと一緒にコント番組ができる夢のまた夢みたいな。俺の中でトップの番組だったからね”と話していて、やはり、心の底から志村を尊敬していたことが分かりますね」（前同）

■相葉の心の支えだった志村

　志村を慕っていたのは、大悟たちだけではない。もう１つの看板番組『志村どうぶつ園』では、４月４日の追悼企画の際、出演者はあえて喪服ではなく、いつもの服装で収録に臨んだが、“飼育係”の嵐・相葉雅紀（３７）を筆頭に出演者の全員が涙を流していた。

　２００４年に『志村どうぶつ園』がスタートして以降、レギュラーを務めてきた相葉は、志村の金言が心の支えになっていたことを明かした。

「相葉は、嵐のメンバーが次々と演技方面で活躍していくなかで、１人だけ仕事がもらえなかった時期がありました。これについて志村は、

“焦るんじゃないよ。相葉くんには『志村どうぶつ園』があるでしょ。ドラマは３か月で終わるけど、『志村どうぶつ園』はずっと続くからね。俺がずっと続かせるからね”

　と、励ましてくれたことを、４日に涙を拭きながらコメントしています。

　また、過去にロケの台本を志村に見せた際、

“君はこれで納得しているのか？”、“もっとこうしたほうが良くなるんじゃないかって思っているんだったらディレクターに言いなさい。でも、言ったのなら責任を持ちなさい。ディレクターのせいにしちゃダメだよ”

　と、穏やかながらも力強い助言をしてくれたことに感謝していたことも明かしています」（テレビ誌記者）

■志村の心は受け継がれていく

　３月３１日の『とくダネ！』（フジテレビ系）では、メイプル超合金・カズレーザー（３５）が、過去に志村が話していた、

「仕事を金稼ぎの手段として考えたことなど一度もない」

　という発言に、

「我々は到底、ここには及びませんよ」、「僕らの感じる”面白い”をほとんど作ってくれた方」と志村を評している。

「彼らのほかにも、ハリセンボン・近藤春菜（３７）の志村への思いが胸を打った人も多いでしょうね。春奈は３月３０日の『スッキリ』（日本テレビ系）の速報で志村の死を知り、生放送中でも涙をこらえきれず、“まだ志村さんにお礼も何もできていない”と、嗚咽をこらえながら、どうにかコメントを絞り出している姿が印象的でした。春奈も、志村から学んだことを、これからの人生に生かしていくのでしょう」（前出のテレビ誌記者）

　本当に数えきれない芸人たちの心に、多くのものを残していった不滅の芸人・志村。その思いはいつまでも芸人たちに受け継がれていくーー。