さんま特番“ヤラセ”被害老舗旅館が怒りの告白「信用毀損の問題」!

日刊大衆

さんま特番“ヤラセ”被害老舗旅館が怒りの告白「信用毀損の問題」!

 4月18日に放送された、明石家さんま(64)がMCを務めたバラエティ番組『さんまのFNSアナウンサー全国一斉点検2020』(フジテレビ系)。夜の9時から11時40分まで放送された大型特番だったが、その中のひとつの企画が物議を醸している。

 それは、2人きりで旅行に行くほど仲が良いというフジテレビの佐野瑞樹アナウンサー(48)と倉田大誠アナウンサー(38)が、フィーチャーされた「上司と部下とで距離感が異常に近すぎるおっさんずラブ状態のアナウンサー」という企画だ。

「この企画では、佐野アナと倉田アナのクリスマスイブのディナーと箱根旅行をスタッフがこっそりと追跡する、というVTRが流れました。旅行については、クリスマスイブのディナーの隠し撮りで聞き、倉田アナとのニセの打ち合わせで、詳しい情報を入手。それをもとにして、旅行先の箱根に、スタッフが先回りしていた、との説明がありました。

 また、“そんなこととは夢にも思わず旅館にやってきた2人”と佐野アナと倉田アナは、撮影が入っていることを、知らないようなナレーションがありました。旅館に設置されたカメラについても、ナレーションこそありませんでしたが、見るからに隠し撮りでした」(芸能記者)

 このVTRに対し、ネット上では、「まずあんな盗撮は本当であれば許されない。まぁヤラセだろうが、それならそれを明るみに出すべき」や「ヤラセだとしてもやっていいことと悪いことがある」などの意見が寄せられていた。

「佐野アナと倉田アナが訪れた旅館は、VTRに出てきた外観から“塔ノ沢温泉 元湯 環翠楼”と特定されました。創業約400年という老舗温泉旅館で、環翠楼という屋号は、伊藤博文から贈られたそうです。また、皇族の方々や桂太郎、東郷平八郎ら旧日本海軍の幹部。夏目漱石、島崎藤村といった文学者もこの旅館を愛していたという、由緒正しい高級旅館です。

 しかし、今回の放送後に、SNS上では、“メチャクチャ名旅館なのに、こんなことするなんて、落ちぶれたもんだな”や“この旅館は宿泊客のプライバシーの隠し撮りに協力する旅館だって以上にヤバい評判なんてないと思うんだけど”といった投稿が寄せられてしまいました」(前出の芸能記者)

 4月19日、20日に環翠楼は公式フェイスブックページを更新。20日の投稿で、経緯についての説明があり、「放送内容では完全プライベートのような演出となってございますが、実際には撮影企画関係者より依頼を承って御予約を頂いており、ご本人様からの御予約ではございません」と投稿した。

「旅館側はフェイスブックで“アナウンサーの方は企画内容を把握しており、撮影時の進行は企画意図にそって進められていたものとなってございました。またこの企画は3か月近くの取材密着となっていたようです。某テレビ会社より電話にて説明を受けております”とも説明しています。

 さらに“あたかもプライベートでお越し頂いて、それを撮影サイドの方々と当館が協力をして撮影したかのように放送されていたこと、大変残念に思っております。また、某テレビ会社に対しましても怒りを感じております”ともコメント。撮影のために、番組サイドが旅館に嘘をついていたことにもなりますから、怒るのも当然ですよね」(前同)

■フジテレビは謝罪文を掲載

 4月26日、環翠楼のフェイスブックページが更新され、「先日の放送内容におきましての、事実と異なるナレーション内容につきまして、正式なる謝罪のお言葉をテレビ番組の方より頂戴いたしました」として、謝罪文を掲載した。

 フジテレビの謝罪文は、「4月18日放送の番組内において、貴社旅館内の模様を撮影した映像がありましたが、 当該映像はアナウンサーの純然たるプライベートな旅行を撮影したものではありませんでした。  番組から貴社に対し、長期間にわたりアナウンサーに密着する企画・撮影・手配であると事前にご説明した上で、ご協力をお願いしておりました。また、撮影後に当該アナウンサーに撮影した内容を確認しており、貴社に不適切な隠し撮りにご協力いただいたものではございません。 撮影にご協力いただいた貴社にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」(原文ママ)という内容だった。同様の謝罪文が、『さんまのFNSアナウンサー全国一斉点検2020』のホームページにも掲載されている。

「謝罪文には“純然たるプライベートな旅行を撮影したものではありません”としています。しかし、番組内では、あくまでプライベートを装っていました。佐野アナと倉田アナは撮影内容を確認した、と記述されていますが、スタジオでVTRがあることを知らされた際、2人は驚いた素振りを見せており、初めて知ったような感じでした。

 バラエティ番組なので、“番組自体まるごと演出ですよ”と言われたらそれまでですが、あの放送の仕方だと佐野アナと倉田アナが“ヤラセに加担している”ともとられてしまいすし、“ヤラセ疑惑”がアナウンサーにまで飛び火してしまったらより大事ですよね。おそらく両アナウンサーは、こうした放送になるとは思っていなかったのではないでしょうか」(前出の芸能記者)

 4月27日、本サイトでは環翠楼に取材を行い、改めて、五代目の若旦那に今回の騒動の経緯を聞いた。

「テレビ局の方から、放送日は事前に知らされていましたが、リアルタイムでは見ていませんでした。そのため、電話とメールで、放送についてクレームがあったのですが、最初は何がなんだかわかりませんでした。そこで、番組を視聴したところ、事実ではないことを言ってるナレーションがあったんです」(環翠楼の若旦那)

 放送を受けて、旅館側は経緯をフェイスブックに投稿をしているが、「すべての方が見ているわけではない」といい、番組視聴者からの旅館への問い合わせは、まだ続いているという。

「SNSでも、言われのない書き込みがありましたが、ひどい話です。お客様のプライベートを第三者に明かすなんてありえないのに……」(前同)

■フジテレビへの撮影協力は「できない」

 若旦那は、ツイッターで「アナウンサー様がたの仲良しさを伝える企画は、視聴者様に伝わり、笑顔にさせたのではないでしょうか」と投稿したほか、取材でも「見ていた方には、あくまでテレビのストーリーとわかっている人もいた」と一定の理解を示していた。

 しかし、4月19日の投稿にもあった、今後のテレビ番組への撮影協力に関して聞くと、

「フジテレビさんには、今までにもドッキリ番組の協力依頼などがありました。ただ、今回のは信用毀損の問題です。今後、そうした話がきても、応じることはありません」(若旦那)

 と、協力には応じないという意思を明かした。こうした態度をとる理由には、フジテレビが提示した謝罪文にも関係があるという。

「謝罪文は、フジテレビさんとやり取りをして、3〜4回書き直しを要求しました。何度かやり取りをした上で、あの文章です。フジテレビさんから、これ以上修正したら、番組ホームページにも掲載しないと言われましたし、(温泉)組合の弁護士さんにも、スピードを重視するなら、もうこれで仕方ないのでは、と提案があり、あの内容で決定しました」(前同)

 謝罪文の内容には、納得していないようだが、

「過ぎてしまったことですから……。長い時間をかけてフジテレビさんの非を追及しても仕方ない。BPOにも問い合わせましたが、謝罪を受け入れてしまったので、もう終わりなのでしょう……。それよりも、お客様の不安を拭うことを急がなければなりません」(同)

 若旦那は取材の最後に「新型コロナウイルスで大変な時期に、いらぬことで迷惑をかけてしまって、心苦しいです」と環翠楼のファンにメッセージを送った。

 若旦那への取材後、フジテレビに対して、今回の経緯の説明、謝罪文について質問を送ったところ、

「制作の詳細についてはお答えしておりません」

 という回答だった。

 創業400年の老舗旅館の看板をひどく傷つけてしまった今回の“隠し撮りヤラセ騒動”は、これで幕引きとなるのだろうか――。

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