テレ東『家、ついて行ってイイ』の原点は“くもじい”だった!?

日刊大衆

※画像はイメージです
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 6月2日深夜放送『浦和から持ってきて』(テレビ東京系)で、終電を逃した人たちに声をかけ自宅へついていくバラエティ番組『家、ついて行ってイイですか?』(同局系)の、原点となった番組が明かされた。

 テレビ東京には“浦和アーカイブセンター”と呼ばれる、門外不出のVTRが眠っている倉庫があり、同局に入社してADになると、まずこの過去アーカイブのさまざまな素材を検索する業務を行うという。その内容は、他の民放局で作れないような番組が多く、今回は5月19日、26日、30日、6月2日と、4回に分け、同局の現役プロデューサーたちが衝撃、もしくは精神的ダメージを受けた番組を振り返ることになった。

 そんな中、『家、ついて行ってイイですか?』のプロデューサーを務めている、入社16年目の高橋弘樹さんが「心血を注いで、地球を物撮り(商品や景色など撮影すること)するぐらいの勢い(だった)」と語る番組が、09年放送開始の『空から日本を見てみよう』だった。

 この番組は、ゴールデンタイムにもかかわらず有名タレントが出演せず、ただひたすら空撮の映像を流し続けたもの。少ない予算の多くを1分5000円という、ヘリコプターのガソリン代に費やしてしまったため、ディレクター自らがカメラを回していたという。

 高橋さんはその手作りすぎる番組スタイルが、『家、ついて行ってイイですか?』のモチーフになっていると語り、特に、11年5月19日に放送された、第61回「港町横浜 発展の歴史」の断崖絶壁の上に建つ、要塞のようなマンションの取材が原点になっていると明かした。

 それは、崖の下からマンションに上がる専用エレベーターの前でディレクターが住民を出待ちし、マスコットキャラの“くもじい”として声をかけ、家の窓からの眺めを見せてほしいと交渉するもの。家までついていくという、『家、ついて行ってイイですか?』のような展開だった。

 家の中に入ると、視界をさえぎるものがないオーシャンビュー。住民の女性はこの物件を購入したのは、8年前に亡くなった夫が元船長で一度航海に出ると半年以上戻らないため、帰ってくる夫の船を少しでも早く見るためだったと、船長の制服を手に懐かしそうに語っていた。

 高橋さんによると、この「人が住む“家”には、みなドラマがある」というスタイルこそ、現在の『家、ついて行ってイイですか?』のモチーフになっているそうだ。

■復活希望の声が続々

 これを見ていた視聴者は、ツイッター上で「わぁん、三角ハウスのとんがりには何があるでしょうシリーズとかすごい好きだった」などと懐かしむ声や、「マジで地上波で復活してほしいわ」「NO密番組だから、こんな時代にはいいと思う」などと、復活を望む声が寄せられていた。

「現在、新型コロナの影響から名物の街頭インタビューができないため、『家、ついて行ってイイですか?』は苦肉の策として、“家、本気で撮ってもらってイイですか?”と題して芸能人の自宅をリモートで見せてもらったり、視聴者から“家、ついて行ってイイですか?”ごっこをするVTRを募集しています。この中から、思わぬ新しい企画が生まれるかもしれませんね」(芸能誌記者)

 低予算ながらも、アイデアで人気番組を生み出してきたテレビ東京。将来のヒット企画は浦和に眠っている?

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