関西テレビで放送されていた上沼恵美子の『快傑えみちゃんねる』が、７月２４日に終了した。同番組は関西で２５年にわたり愛された長寿番組だった。上沼といえば、Ｍ-１の審査員も務め、関西だけでなく全国的に“ご意見番”というイメージも強い。芸能界には、上沼以外にも多くのご意見番と呼ばれる人たちがいる。そこで今回は、１０～５０代の男女２００人に「好きなご意見番」について聞いてみた。みんなに人気のトップ３は!?

　第位３は、和田アキ子。

　３０代以上からの票が多かった和田アキ子は『笑って許して』『あの鐘を鳴らすのはあなた』など多くのヒット曲を持つベテラン歌手でもあり、過去には『ＮＨＫ紅白歌合戦』の常連で、紅組のトリを７回も務めた。これは美空ひばり、石川さゆりについで歴代３位の偉業。一方、１９８５年から始まった『アッコにおまかせ』（ＴＢＳ系）では、舌鋒鋭く芸能界や世間のニュースを斬り、ご意見番の名をほしいままにしている。

　和田を選んだ人からは「何事にもハッキリとしているし、ズバッと言ってくれる」（３６歳／男性／コンピュータ関連以外の技術職）、「歯に衣着せぬ発言で的を射ている。辛口で面白い」（２８歳／女性／総務・人事・事務）、「迫力があり、芸能界のドンという感じ。ボス感がってる」（３８歳／男性／総務・人事・事務）、「ハッキリ言ってくれるし、間違ったことは言わない。愛のある意見だと思う」（４４歳／女性／主婦）、「まともな意見をズバッと言う」（５９歳／女性／主婦）など、ストレートな物言いが支持を集めていた。

■毒舌だけど人情がある

　第２位は、梅沢富美男。

　大衆演劇の座長、俳優、歌手、タレント、コメンテーターと幅広い顔を持つ梅沢。女形の美しさが話題となり「下町の玉三郎」と呼ばれ、８２年には『夢芝居』が大ヒット。２０００年以降はバラエティ番組やワイドナショーのコメンテーターとしての出演が急増したため、若い世代にとってはご意見番というイメージが強いようだ。

　梅沢には、「歯切れが良く迷いがない」（４８歳／男性／コンピュータ関連以外の技術職）、「正直にズバズバ言う」（５８歳／男性／金融関係）、「バシッと物事を発言するところ．持論があってブレない」（４４歳／男性／コンピュータ関連技術職）、「若い人の意見もよく聞いているし、少しユーモアがあって良い」（２０歳／女性／学生・フリーター）、「厳しいし、乱暴そうなイメージだけど人間臭い。人情があると思う」（２８歳／男性／営業・販売）、「ズバズバいう反面、かわいらしくお茶目な面も持っているところ」（４８歳／女性／主婦）、「他と違って自分の欠点を客観視している」（５６歳／男性／営業・販売）など、忖度しない発言と人柄が高評価だった。

■ズバズバ言うけど謙虚

　そして第１位には、圧倒的な得票数でマツコ・デラックスが輝いた。

　雑誌の記者、編集者出身で、エッセイスト、コラムニストとして頭角を現した、マツコ・デラックス。今では『マツコ＆有吉かりそめ天国』（テレビ朝日系）、『マツコの知らない世界』（ＴＢＳ系）、『月曜から夜ふかし』（日本テレビ系）、『アウト×デラックス』（フジテレビ系）他、多くのレギュラー番組を抱える売れっ子となった。

　そんなマツコには、「どんなことに対しても自分の意見を素直にズバズバ言う」（２５歳／女性／デザイン関係）、「一般常識がありながらの辛口発言は、多くの人の共感を得ている」（５４歳／主婦）、「ラフに突っ込んでいくスタイルが好き。嫌味もなくて表現に好感が持てる」（２９歳／女性／公務員）、「ハッキリ言うが正しいと思う。自分の意見を持っていて、説得力があるから」（３６歳／男性）、「厳しいことを言ってもそこに相手への愛情を感じるので」（４４歳／女性／主婦）、「偉そうでない。ちゃんと謙虚さを持っている」（５１歳／女性／主婦）など、言いたいことを言っていても好感が持てるという意見が多かった。

　他に「面白い」「サービス精神が旺盛で気遣いができる」などの理由で、出川哲朗が次点をマーク。ビートたけしやダウンタウンの松本人志、坂上忍など冠番組を持つ３人、関西圏ではやはり上沼の人気も高かった。