元ＴＯＫＩＯの山口達也（４８）が、９月２２日に酒気帯び運転の疑いで逮捕された。逮捕当日の９時３０分頃、東京・練馬区内の交差点で山口が運転するバイクが信号待ちをしていた車に追突。その後、かけつけた警察官が山口の呼気を検査したところ、基準値の５倍近く、１リットルあたり０．７ミリグラム前後のアルコールが検出され、逮捕にいたったという。

　山口は２４日夜に釈放されたが、逮捕当初認めていたという容疑を否認。警視庁は山口の自宅マンションの家宅捜索を行ったという。

　山口は、２０１８年にも強制わいせつ容疑で書類送検されているが、これも飲酒によるもの。再びの酒にまつわる不祥事となってしまった。

「２０１８年の事件で、山口は酔った状態で女子高生を自宅に呼び、無理やりキスをするなどのわいせつ行為を行っています。事件後の２０１８年４月２６日に行った会見で“今は飲まないと決めています”と説明し、事件から１年以上が経過した８月２９日発売の『女性セブン』（小学館）の直撃インタビューでも“アルコール依存症や躁うつ病の治療のため、通院するのは数か月に１回程度”などと、回復に向かっている、と思わせる発言もあったんですが……」（女性誌記者）

■逮捕前まで復帰待望論

　２０１８年の事件から時間が経つにつれて、山口の扱いにも変化があった。

「山口が過去にレギュラー出演していた『ザ！鉄腕！ＤＡＳＨ！！（鉄腕ダッシュ）』（日本テレビ系）で、山口が映る過去映像が使われたことがあったんです。５月１０日放送分では、ＤＡＳＨ島の水路が完成するまでをたどった内容が流れたのですが、そのＶＴＲで白いタオルで頭を覆ったタンクトップ姿の山口が登場して、視聴者をざわつかせました」（前出の女性誌記者）

　今回の飲酒運転での逮捕前まで、ツイッター上では、「山口やっぱ戻ってきてほしいなー棟梁ーー！！」「山口君の復帰を待っている！！」といった復帰を望む声も見られた。

「７月２２日に長瀬智也（４１）が来年３月いっぱいでジャニーズ事務所から退所。残る城島茂（４９）、国分太一（４６）、松岡昌宏（４３）がジャニーズの関連会社『株式会社ＴＯＫＩＯ』を設立し、“社内独立”することが発表されました。この措置について“山口のため”では、と言われていました」（前同）

■酒が断てずに水の泡

　前出の女性誌記者は続ける。

「ＴＯＫＩＯの４人は、なんとか山口を復帰させられないか、道を模索していたといいます。巨大芸能事務所のジャニーズでは、スポンサーとの兼ね合いなどもあり、山口が復帰するのは困難。そこで、ＴＯＫＩＯが『株式会社ＴＯＫＩＯ』としてジャニーズ本体から独立し、山口復帰の“受け皿”になる、という見方もあったんです」

　しかし、復帰に向けての動きも今回の逮捕ですべて水の泡に。

「今回の逮捕で、復帰はおろか過去の映像の使用も困難になるでしょう。覚せい剤取締法違反容疑で４度の逮捕歴がある元ラッツ＆スターの田代まさし（６４）は、２００１年に２度目の逮捕があった際にほとんどの出演映像がお蔵入りになってしまいました」（前同）

■さらに罪を重ねるリスクも

　山口は、昨年８月２９日の『女性セブン』で、アルコール依存症のために通院していると話していた。

「アルコール依存症は断酒をずっと続けなければいけない病気です。アルコール依存症と戦い続けるのは簡単ではないですし、断酒を続けていたのに、一度飲んだだけで元に戻ることもしばしばある。非常に厳しい状況で、芸能界復帰なんて考えられないでしょうね。過去映像も、テレビ各局はもう使うことはできないでしょう」（前出の女性誌記者）

　テレビ誌記者は、

「山口が出演していた『鉄腕ダッシュ』の企画や映像には伝説とも言える名シーンが多く、お蔵入りするのはあまりにももったいない」

　と語り、こう続ける。

「『鉄腕ダッシュ』はＤＡＳＨ島やＤＡＳＨ海岸といった、自然を相手にした企画が目玉ですが、過去にはちょっと変わった競争を行っているんです」

■ＴＯＫＩＯ ＶＳ 阪神電車!?

　２０１５年１１月８日放送の『鉄腕ダッシュ』では放送開始２０年を記念して、ＴＯＫＩＯ対阪神電車のリレー対決が行われた。

「リレー対決という電車と並走して競争する企画は、１９９７年から９８年にかけて番組で行われていたものです。当時、メンバーの平均年齢が２０代前半だったＴＯＫＩＯは持前の若さを武器にＪＲ宇都宮線や中央線といった数々の路線で勝利。しかし、１９９８年１１月の放送で対決した、阪神電車が誇る通称・ジェットカーにあっさりと敗北。同年１２月にも再戦しますが、勝てないままでした。

　そして、２０１５年１１月８日の放送回で、約１７年ぶりに阪神電車と対戦。メンバーも年齢を重ねている上に、対戦する阪神電車の車両も最新のものに進化しており、不利な状況でした。１回目の挑戦こそ、１番手の山口がスタートで出遅れ、負けてしまいますが、２回目の挑戦ではミスなくゴールし、ついに勝利。１７年越しのリベンジは胸を熱くさせられました」（前出のテレビ誌記者）

■山口がもらい泣き……

　目玉企画の一つである「ＤＡＳＨ島」でも名シーンがあった。

「２０１４年３月２６日の『鉄腕ダッシュ』では、完成が近づいてきて舟屋の作業にメンバーがとりかかりました。それぞれ分担して作業をし、リーダーの城島は舟屋の２階部分の床板張りを担当。城島は材料探しに出かけた、他のメンバーを驚かせようと必死に床板を張っていき、なんとか仕上げました。ここに山口と松岡と戻ってきたのですが、階段が設置されていないことに気づきます。

　この大失態に城島は肩を落としますが、松岡は“でもさ、まずはこの仕事（床板張り）を褒めようよ！”と一言。失敗を責めない松岡の言葉に“お前はなんでそんな優しいんや、いつも……”と、城島が男泣き。なぜか、松岡と山口は城島からもらい泣きしてしまいました。

　この後、床を切ってはしごを設置し、松岡が“（穴から取った床板は）まな板にしようぜ”と、本当にまな板を作ります。松岡の優しさが感じられるこの放送は、ネット上で“伝説のまな板回”との呼び声もあり、番組史上屈指の名場面になっています」（前出のテレビ誌記者）

■音楽番組に残した爪痕

『鉄腕ダッシュ』で農業や島の開拓など、アイドルであることを忘れてしまうような企画に挑んでいるが、ＴＯＫＩＯの本業はバンド。音楽番組にも積極的に出演し、爪痕を残している。

「ＴＯＫＩＯがロックバンドらしさを見せたとして、語り草になっているのは、２０１０年１２月４日放送の『ＦＮＳ歌謡祭』（フジテレビ系）でのパフォーマンスでしょう。この日、ＴＯＫＩＯは『ＮａＮａＮａ （太陽なんていらねぇ）』を楽曲を手掛けた玉置浩二（６２）ともにコラボする予定でしたが、当日になって玉置がドタキャン。ＴＯＫＩＯが単独で演奏することになりました。

　この時、ボーカルの長瀬はサングラスをかけて、頭にスカーフを巻いた玉置風ファッションで登場し、歌の間奏で“玉置さん！まだ間に合います！”などと煽りを入れ、会場は大盛りあがり。トラブルを逆手にとったアドリブパフォーマンスは当時、かなりの話題になりましたし、ロックバンドとしてのＴＯＫＩＯの力量を見せつけられました」（前出のテレビ誌記者）

■ボウリングにシャンプー!!

　バンドとしての実力を見せつける一方、音楽番組でユニークな試みも行っている。

「２００６年６月１９日の『ＨＥＹ！ＨＥＹ！ＨＥＹ！ ＭＵＳＩＣ ＣＨＡＭＰ』（フジテレビ系）では、ＴＯＫＩＯとＶ６、ダウンタウンでボウリング対決を行いました。ＴＯＫＩＯとＶ６はそれぞれのメンバーが混合でコンビを組んで試合を行い、決勝戦は松岡と井ノ原快彦（４４）ペアとダウンタウンが対決し、堅実なプレイが光ったダウンタウンがＴＯＫＩＯ、Ｖ６の面々を退けて見事優勝を決めました。今では考えられない豪華メンバーでの対戦は今年８月１日放送の『ＨＥＹ！ＨＥＹ！ＮＥＯ！ ＭＵＳＩＣ ＣＨＡＭＰ』（フジテレビ系）でも過去の名場面として取り上げられました」（前出のテレビ誌記者）

　さらに、１９９７年２月１４日放送の『ミュージックステーション』（テレビ朝日系）で『フラれて元気』を演奏したときには、国分がまさかの行動に出る。

「雨を降らせる演出があったのですが、国分が途中でシャンプーをし始めたんです。あまりにも唐突な国分のシャンプーは語り草になっていて、今でもこの演出を覚えている人は少なくないです」（前同）

■「一生許せない」との声も

　一方、山口の出演映像のお蔵入りについてネット上では「山口メンバーなにやってんのよ……大江戸ロボコンの件も許してないぞ？」「山口メンバーについては一生許せない。大江戸ロボコンの恨み」といった声があがっている。

「ネット上で言われているのは、Ｋｉｎｇ＆Ｐｒｉｎｃｅの岸優太（２４）主演のドラマ『大江戸ロボコン』のＤＶＤ発売についてです。このドラマは２０１７年１１月２７日から４夜連続で放送。このドラマは『Ｒの法則』（いずれもＮＨＫ）のスペシャル企画として放送され、同番組のＭＣだった、山口も出演しています。

　ＮＨＫでは放送されましたが、２０１８年５月３０日に発売予定だったＤＶＤが山口の事件の影響でリリースが延期になり、現在まで発売されていません。ファンからはずっと販売が熱望されていますが、再び山口が不祥事を起こしたことで、ネット上で怒りの声が上がっているのでしょう」（前出の女性誌記者）

　あまりに影響の大きかった山口達也の２度目の逮捕。これからの動静が注目される――。