笠井信輔 仲が良いフジテレビのアナウンス室は「ぬるま湯」って言われてしまうけど… (2/2ページ)
テリー わかります。
笠井 だから他局からは「フジテレビのアナウンス室はぬるま湯だ」って言われてしまうんですけど。放送で間違えた時に、先輩からの指導というのがあるんですよ。それが他局は「ここの言葉遣いが違う」とか「敬語が間違ってる」とか厳しく言われるらしいんです。ところがフジテレビは、どちらかといえば傷の舐め合いで、「それ、俺もやったことあるよ」って。
テリー アハハハ。
笠井 基本的に文化が違うんですね。だから、視聴者の方から厳しいお叱りを受けることも多々あるんですが。
テリー 先ほどステージIVだということは、奥様とご長男しか知らなかったとおっしゃってたでしょう。ご家族はどういう反応だったんですか。
笠井 やっぱり妻も非常に驚いてまして。元アナウンサーですから外ではハツラツとして、元気に見える人なんですけど、家ではけっこう弱いところも見せるんです。でも、私のがんに関しては、最初から「大丈夫」「しっかりしなさい」と。
テリー 気丈にふるまってくれたんだ。
笠井 実は僕、妻の前で一度泣いてしまったんですけど、その時も「大丈夫よ」と。僕、一緒に泣いて寄り添ってくれるような妻だと、感情的に巻き込まれてオイオイ泣いて「ダメかもしれない」と思っちゃうタイプなんですよ。
テリー あぁ、そうなんだ。
笠井 ええ。だから妻は、それをわかってくれていたのか、僕の前では一切泣くことも、泣き言を言うこともなく、「絶対治るから大丈夫だ」って。それしか言わなかったのがありがたかったですね。