最高のハッピーエンド!『姉ちゃんの恋人』キンプリ髙橋海人「次回作への高まる期待」!

日刊大衆

高橋海人(King&Prince)
高橋海人(King&Prince)

みんな幸せってすごい!ドラマ『姉ちゃんの恋人』(カンテレ・フジテレビ系)が大団円で終わった。ハロウィンから始まったラブストーリーがクリスマスで幸せに結ばれて、その幸せが続いていく様子に感動が止まらなかった。

 みんな幸せになっていくドラマっていいな、素敵だな、と心から思えるドラマだった。生きていくことの大変さや小さな喜びを噛みしめながら、最終回まで見届けられたことがうれしい。登場人物の全員が幸せになっていく姿を見ることに感動するなんて久しぶりだ。ドラマの中だけでなく、キャストもスタッフも視聴者もみんなが幸せで、もうロスなんて感じないくらいに満足度の高い仕上がりになったドラマであった。

■相手を待てるいい男・和輝の想いが結ばれた

 みゆきと和輝が待ち合わせて、ベンチでクリスマスプレゼントを交換するのが素敵だった。素敵なレストランでもなく、かわいいカフェでもなく、イルミネーションもない至って普通の歩道のベンチに座る二人。自宅の近所だろうか、プレゼントだけ持って待ち合わせたという雰囲気で仲良く座っている。お互いプレゼント交換をし、せーので一緒に開封すると、色も長さも同じオレンジのストールだった。それぞれが相手を想って選んだものが、同じものだったなんて幸せがあるんだね。みゆきが気にしている年齢差やギャップを超えて、同じ価値観を持っていることが分かって安心しただろうし、自分の気持ちも確定したのがよかった。和輝に、あらためて好きだと涙を流しながら告白するみゆきの素直さが可愛いくて、自分のことのようにうれしく思えた。

 和輝は最初からみゆきへの想いは確定していたわけだから、みゆきの気持ちが自分に向いてくれるまでゆっくり待ってあげていたのがいい男だなと思う。少しづつ距離を縮めて、晴れて恋人になったふたりが幸せすぎて泣けた。ところで、ストールでぐるぐる巻きにして温めあい、頬にキスをした和輝が「もう一度する?」と言うのだが、これはアドリブだろうか。アドリブなのだとしたら、本当に「どこで覚えた」と髙橋に問いただしたい。

■和輝のナレーションが始まるとなんだか泣けてくる

 ハロウィンから始まったラブストーリーがクリスマスをピークに実を結び、幸せになったカップルはもちろん、みんなのストーリーがまた始まっていく。そんな素敵なストーリーになった。ドラマ全体を通して、和輝はナレーションを担当していたのだが、とても重要な役割になっていた。そもそもタイトルが『姉ちゃんの恋人』なのだから、弟目線になっているのがポイントで、姉を想う気持ちを優しく語っていた。姉ちゃんのモノや人への接し方や考え方は、決して公平ではない世間とうまく関わって生きていくための心得にもなったし、脚本を担当した岡田惠和氏のメッセージでもあった。幼少に両親を亡くしたのは和輝も同じだが、生きていく為に家族のために頑張る姉を見てきた弟として、また一人の男として成長している和輝の言葉には重みがあった。

 なかなかの境遇にありながらも、悲観することなく明るく元気に生きてこれたのは姉ちゃんのおかげだし、穏やかな性格の和輝が話す声はあったかくて、やさしくて、健気さが感じられた。これは和輝を演じている髙橋が持つ性質に通じているから上手くはまっていたともいえるし、ナレーションを担当するに相応しいと思える仕上がりだった。

 そして、自然体で臨んだ芝居がとても好感が持てた。

■ドラマ3作目の手応えと成長

 髙橋の連続ドラマデビューは、2018年『部活、好きじゃなきゃダメですか?』(日本テレビ系列)で、所属しているサッカー部の部活をサボることばかり考えている、器用でずる賢い西野を演じた。2作目は2019年『ブラック校則』(日本テレビ系)で、無意味な校則を変えたい主人公の親友として助言をしたり、大胆な行動で周囲を驚かせる月岡中弥を演じた。こちらはオリジナルストーリーの配信と映画化がされており、月岡中弥の内面に迫る繊細な表現をするなど、多角的に演じていた。

 3作目となる『姉ちゃんの恋人』では、姉を想う弟・年上の女性に恋をする大学生・ナレーターと3つの役割を担った。そもそも、髙橋自身は、『ブラック校則』の撮影エピソードとして、監督から「月岡中弥のショーが始まるくらいのテンションで」と要求された際に「基本的にアッパーな人間じゃないから……」と躊躇いを見せていたくらいにハイテンションなキャラクターではない。それでも、共演者の映画『コーヒーが冷めないうちに』を鑑賞したり、林遣都に芝居の話を聞いたりと努力をし続けている。ベテラン俳優との共演や、岡田惠和氏の脚本は6作目という有村架純との共演から多くのことを学んでいるだろう。

 そして、その岡田惠和氏は自身のラジオ番組『今宵、ロックバーで』(NHKラジオ)にて、2019年ドラマのベストに『ブラック校則』を挙げており、本作のプロデューサーだった河野英裕氏とは「髙橋主演でいつか連ドラとか映画をやるのが夢」と語っているという。またいつか一緒に仕事がしたいと思ってもらえるなんて最高の褒め言葉ではないか。大きな期待に応えたことを誇りに、俳優としてはもちろん、アイドルや少女漫画家としての経験や実績を重ねていくだろう今後の活躍に期待したい。

(文・青石 爽)

『姉ちゃんの恋人』は、2019年に紫綬褒章を受章した岡田惠和氏によるオリジナル脚本。安達桃子(有村架純)は年の離れた3人の弟たちを立派に育てるため、一生懸命に日々を過ごしている一家の大黒柱。長男・和輝(髙橋海人)は農学部に通う大学生、次男は高校生、三男は中学生、全員明るくて仲の良い家族だ。そんな桃子が職場で出会った吉岡真人(林遣都)に恋をすることで、身近にある幸せを感じたり、家族や人とのつながりの大切さを感じる、ラブ&ホームコメディードラマである。
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