世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「桑田コーチにエースは作れるか?」 (2/2ページ)

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でも確実に言えるのは、練習せずに一流になった選手はいない。落合だって人が見ていないところで練習していた。あの新庄ですら、隠れて誰よりも練習していたと自分で言うぐらいやから。

 毎年、ともにオリックスのキャンプで臨時コーチを務めていた山田久志も「こんな少ない球数で1年もつのかな」とよく首をかしげていた。ブルペンで100球ぐらいしか投げずに、試合で130球投げられるはずがない。肩は消耗品と言われるけど、肩のスタミナをつけることは絶対に必要やと思う。

 ところで桑田はチーフコーチ補佐という肩書で、巨人の1軍投手コーチはチーフの宮本と杉内の3人となった。興味深いのが、杉内が桑田とは違う考えを持っていること。新聞のインタビューでランニング量の少なさを指摘していた。「根本的な根性」も鍛えていくと発言していた。今年から1軍コーチに昇格した杉内も桑田と同じく、小さな体で下半身の力を最大限に使い、球界を代表するサウスポーになった。今の時代もある程度のスパルタは必要とわかっているようや。指導理論の違う2人がコーチとしてどういう答えを出すのか、注目していきたい。

福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。

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