選抜制度を取った乃木坂46、選抜制度を取らなかった日向坂46、改名して新たな方向に進む櫻坂46…坂道にとっての選抜とは?

日刊大衆

平手友梨奈
平手友梨奈

 いま日本を代表する女性アイドルグループに目を向けてみると意外にも「選抜制度」というシステムをとるグループは減少傾向にある。AKB48の代名詞である選抜総選挙も2018年の開催から2年連続で行なわれておらず、今後も行なわれるかは分からない状況。そもそもアイドルにとって選抜制度って必要なのか? 様々な女性アイドルグループを例に出し、徹底的に考えてみよう。

 AKB48の公式ライバルとして誕生した乃木坂46を始めとする、櫻坂46(元欅坂46)、日向坂46(元けやき坂46)などの坂道シリーズの選抜制度はどうか?

 乃木坂46の1期生は33人。その中から16人が選抜メンバーとして選ばれ、2012年にシングル『ぐるぐるカーテン』でデビューした。乃木坂46はAKB48のように常設の劇場を持たず、コンサートも選抜メンバーが中心の演出。それゆえアンダーメンバーと呼ばれる非選抜メンバーは活動の場所が少なかった。それを解消すべく生まれたのが2014年に始まったアンダーライブだ。人気はすぐに爆発し、翌年には日本武道館の2DAYSが即完。乃木坂46の人気は選抜メンバーだけでないことを証明した。

 2015年に誕生した欅坂46(現櫻坂46)は、選抜制度を取らずに21人でデビューシングル『サイレントマジョリティー』を歌った。センター平手友梨奈を中心にひとつになって突き進むスタイルは、中高生からの熱い支持を集め、グループ全体を応援するファン=箱推しを多く産んだ。ただ、センターは平手固定で、選抜総選挙のようにファンの声を反映するイベントも行なわなかった結果、平手の負担は大きくなり、その一方で他メンバーのやりがいが削がれてしまった感もある。

 そこで2019年9月に9thシングルで選抜制度を導入することが発表された。そこで2期生を含めた26人から17人が選ばれたのだが、ファンやメンバーの反発も大きく、シングルのリリースが中止に。さらに平手が翌年1月にグループを脱退。同年10月よりグループ名を櫻坂46に改名し、新たな道を歩み出した。最新シングル『Nobody's fault』では2期生の森田ひかるがセンター。カップリングではほかの2期生がセンターに立つなど、今後の展開が気になるところだ。

 欅坂46の姉妹グループとして誕生したけやき坂46(現日向坂46)。当初は欅坂の2期生として活動する構想もあったと聞くが、結果としてまったく別のグループになった。こちらも選抜制度は取っていない。センターは小坂菜緒が立つことが多いが、ほかのメンバーになることもあり、そこまで固定されていないように感じる。またメンバー同士の仲もいい。そういった明るく楽しいアイドル像がいまの時代にマッチして、メディアから引っ張りだこになっている。

(EX大衆2021年2月号「アイドルにとって選抜とは何かを考える」坂道シリーズ)取材・文●関根弘康

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