入れ歯のはじまりは室町末期?徳川家康も使用した木製義歯とは。江戸時代の装着偉人も紹介 (2/5ページ)
「木床義歯」について
木床義歯の材料となった木は「ツゲ」や「梅」、「黒柿」で、いちばん良い材料は「ツゲ」とされていました。
顎の型は、ミツバチのお腹から分泌した巣を構成するロウを精製した「密ろう」や松ヤニを混ぜたもので取っていたようで、材料こそ違うものの現代に近い過程と言えます。
また、食紅を使って入れ歯の当り具合をチェックしたり、当たって痛い部分を少しずつ削って直したりしながら仕上げていきました。
明治時代のはじめ頃までは、この木床義歯が使われていたようです。
明治以降に西洋から伝わったゴム製の入れ歯が伝わり、昭和のはじめには「アクリル系の樹脂」がドイツから伝わってきたことで、入れ歯は大きな進化を遂げました。
入れ歯の「歯」には驚きの素材も使われていた!入れ歯の「歯」の部分には、ロウのように半透明でやわらかい「ロウ石」や動物の骨のほか、象牙や人間の歯も使われ、人工の歯が作られはめこまれていたようです。
人間の歯…!一体、誰の歯を使用するというのでしょうか…?
言い知れぬ恐怖や気持ち悪さを感じますが、当時の人々は威厳を保つために入れ歯を装着したとも言われていますので、そういったことは二の次だったのかもしれません。
歯周病に悩まされた歴史偉人たちここでは、歯周病に悩まされた歴史偉人たちについてみていきましょう。