柏木由紀「AKB48の最年長」が辿った女性アイドルの可能性とは?【アイドルセンター論】

日刊大衆

AKB48柏木由紀
AKB48柏木由紀

なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
AKB48 柏木由紀(前編)

 AKB48のメンバーとして、およそ15年にもわたり最前線に立って活躍してきた柏木由紀。グループのみならずソロとしての活躍も著しく、2021年3月3日には7年5ヶ月ぶりとなる新曲『CAN YOU WALK WITH ME??』がリリースされた。

 2006年にAKB48の三期生(チームB)としてグループに加入した柏木。その翌年には渡辺麻友とともに4thシングル『BINGO!』で選抜メンバーに選ばれると、『桜の花びらたち2008』以降は選抜の常連に定着し、39thシングル『Green Flash』では小嶋陽菜とともにWセンターも経験。

 倉持明日香高城亜樹とともにユニット「フレンチ・キス」やソロアイドルとしても活動するほか、梅田彩佳に引き継ぐまでチームBのキャプテンとしてチームを牽引、さらにはNMB48NGT48の兼任も務めるなど豊富な経験を他グループへも伝えてきた。

 ご存知の通り、柏木はグループの中でも人気の高いメンバーのひとりで、元祖握手会の女王としての神対応ぶりや腹黒な一面などのギャップでファンからは愛され、『AKB48 選抜総選挙』では常に上位にランクイン。2015年開催の『AKB48 41stシングル 選抜総選挙』では自己最高となる2位を獲得した。

 また、2013年には『ショートケーキ』でソロデビューを果たすなど、ソロとして活動の幅を広げていった。同年グループのソロとしては最大規模となる横浜アリーナでの3rdソロライブ『寝ても覚めてもゆきりんワールド 〜もっと夢中にさせちゃうぞ♡〜』を開催すると、2018年には上海、重慶、台湾、香港を渡り、単独ではグループ初の海外ツアーを行うなど、国内外でソロとしての実績を積み上げてきた。

 そして2021年3月に『Birthday wedding』の発売以来7年5ヶ月ぶりとなるシングル『CAN YOU WALK WITH ME??』をリリースし、WACK代表取締役の渡辺淳之介がプロデュースしたことでも話題となっている。

 前田敦子板野友美指原莉乃など多くのメンバーがソロデビューを果たしてきたが、柏木に関してはソロにかける思いが人一倍あるという印象が強い。それは作詞への挑戦やセットリスト、ステージ構成などアイドルそしてファンを愛する彼女らしいこだわりが随所に発揮されているところにも現れており、彼女のソロステージは高い評価を受けている。

 柏木といえば2020年2月のYouTuberデビューも記憶に新しい。元々清楚でお嬢様な見た目の彼女が見せるギャップがファンの垣根を飛び越えて人気となっており、チャンネル登録者も40万人を突破し、現役アイドルYouTuberとして最も成功していると言ってもいいだろう。柏木がいかにアイドル内外で注目を集めている存在であるかが分かる。

 中学生で加入した柏木も、今や30歳を目前に控えている。現在、AKB48の草創期のメンバーで残されているのは柏木と峯岸みなみの2人だけという状況だ。

 2019年には『ベストヒット歌謡祭』(日本テレビ系)で「30歳までAKB48を卒業しません」と宣言していた彼女だが、新作のリリースのタイミングで「後輩の中に『長くアイドルを続けたい』と思っている子がいるならば、続ける選択肢を残してあげたいし、アイドルがずっと続けられるお仕事になればいいと思うので、そんな姿を見せていきたいです」(『クランクイン!』/AKB48・柏木由紀、30歳になっても「アイドルをやり続ける」決意と覚悟)と発言しており、女性アイドルが年齢にとらわれず、長く活躍できる道を切り開いていくという強い信念を持っていることが伺える。

 柏木のアイドル人生をかけた挑戦は、女性アイドルのあり方を大きく変える可能性を秘めていると言えるだろう。

(文=川崎龍也)

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