「御用だ!」使いこなせば奥が深い?時代劇で岡っ引きが持っている十手の歴史 (4/4ページ)

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一角(いっかく)流十手術
江戸時代初期/權藤角右衛門(ごんどう かくゑもん)

駒川改心(こまがわかいしん)流十手術
戦国時代後期/駒川太郎左衛門尉国吉(こまがわ たろうざゑもんくによし)

渋川(しぶかわ)流十手術
江戸時代初期/渋川伴五郎義方(しぶかわ ばんごろうよしまさ)

竹内(たけのうち)流
戦国時代中期/竹内中務大夫久盛(たけのうち なかつかさのたいふひさもり)

……など、その多くが十手術以外にもオーソドックスな剣術や柔術、杖棒術や小太刀をメインに、縄(捕縛、絞殺)、鉄扇、手裏剣といった暗器(あんき。隠し武器)も教えているようです。

十手の使用例(女性が手に持っている武器)。墨川亭雪麿『蘆手歌梅の由兵衛』より。

現代ではあまり注目されない十手術ですが、近ごろはかつて捕り物道具だった「刺叉(さすまた)」が採り入れられている施設も増えて来たので、十手も防犯用品として、脚光を浴びる日が来るかもしれませんね。

※参考文献:
名和弓雄『間違いだらけの時代劇』河出文庫、1989年7月
名和弓雄『絵でみる時代考証百科(捕者道具編)』新人物往来社、1985年3月
名和弓雄『図解 隠し武器百科』新人物往来社、1977年5月

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

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