ハマのドンは「首相辞めないと」”菅退場”が宣告された横浜市長選挙 (2/2ページ)

Asagei Biz

「カジノ反対」と「コロナ対応がマズい」と自民党や菅政権を責めたところで本来は横浜市長選挙とは無縁の話なのだが、結果としてはその“熱”だけで選択がなされたことになる。

「注目すべきは8人が乱立した候補者で、田中康夫氏や松沢成文氏がかなりの票を得たことです。ということはつまり、カジノやコロナに引っ張られてまともな政策論争が行われなかった。加えて、小此木票だけではない『反菅』の野党票がいかに膨大だったかということです」(前出・記者)

 その中でも特に損をしたのが、山中氏擁立の責任者である江田憲司・立憲民主代表代行と郷原信郎・元東京地検特捜部検事・弁護士のようだ。別の全国紙記者が語る。

「江田さんはスポーツビジネス推進ということで、ギリギリまで横浜DeNAベイスターズ初代球団社長の池田純氏の擁立にこだわり、だめだと分かると今度は山中氏の擁立に回りました。担げる神輿に値する人物であれば、という節操の無さが浮き彫りになりましたね。そして郷原さんは、得られると思っていた立憲民主の推薦が得られないと分かると、今度は落選活動を始めて、山中さんのマイナス情報を流したりした。こちらもちょっとみっともなかった」

 ただ、この選択が果たして横浜市に良かったかについては疑問を投げかける。

「山中さんは大学教授ですから行政は素人。一方、菅首相、小泉進次郎、河野太郎の両大臣らを輩出する神奈川県はズブズブの自民党地域で、林文子・前横浜市長は3期12年も務めたのだから、横浜市役所の幹部は全部ゴリゴリの政権派です。まずはこれを一掃するのに1期4年を要するでしょうね。つまり、4年間は横浜市役所の役人と市長の対立のみで費やされそうです」(同前)

 今回の選挙は国政にも関わって重要。横浜の選択が本当に正しかったのかは、自らの行く末と共に問われなければならないだろう、

(猫間滋)

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