沖縄漂着の「軽石」にも転売ヤー暗躍?フリマ出品で5000円取引の商魂
10月27日、フリマアプリ「メルカリ」に沖縄県に漂着した軽石の出品が相次いでいることが明らかとなった。
「今年8月に小笠原諸島の海底火山である福徳岡ノ場で起きた噴火が原因と見られる軽石が、10月に入ってから沖縄県の各地に漂着しているといいます。県北部の漁港や南部のビーチなどにも軽石が押し寄せ、海面一帯がセメントを流し込んだかのように灰色に覆われてしまっているところもあるのです。この影響でリゾートホテルやマリンスポーツには予約のキャンセルが発生し、船を動かすとエンジントラブルになることから漁に出られない漁師たちも多く、さらにはうるま市の養殖高級魚『琉球スギ』約500匹が大量死するなどの被害も発生しているのです」(社会部記者)
その一方で、「メルカリ」には沖縄に漂着したと見られる軽石が大量に出品されている。29日午前11時時点で、「沖縄 軽石」で検索すると約250商品がヒット。800円~5000円程度で取引されていて、すでに“SOLD OUT”状態となっている商品も少なくない。
沖縄県には「軽石を拾ってもいいか」という問い合わせが数多く寄せられているというが、県は「法律的な根拠はないが、今の段階では販売は控えてほしい」と訴えている。なお、軽石は土に混ぜると植物が育ちやすくなることから園芸用として人気が高いが、専門家によれば「漂着した軽石は気泡が均一ではなく、園芸用に向かない」といい、「海水を含んでいるので、塩害によってむしろ植物が枯れる可能性も高い」と危険性を指摘している。
「軽石の個人販売に対してネット上では、《手に入るものなら何でも売ってしまうのか。いつもの転売ヤーが動いてるとしたら、商魂のたくましさには驚くばかり》《売れるなら安全性なんてお構いなしかい。転売ヤーの行動力はスゴいわ。もちろん、褒め言葉ではないぞ》など驚きの声が相次いでいます。こうした軽石にはアスベストが含有している危険性もあるとされているので、沖縄県が成分の検査をするまでは持ち帰ったりしない方がいいでしょう。ただ、安全性が確認された場合は、様々な被害が出ていますし、むしろ転売ヤーたちに持ち帰ってもらった方が早く軽石が除去出来ていいのかもしれませんね」(フリーライター)
早く安全であることが分かればいいが。
(小林洋三)
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