藤原道長の命を奪った恐るべきアノ病の正体…。平安貴族の栄華もやっぱり健康が基本! (2/4ページ)

Japaaan

もっともこの蘇は、チーズといっても発酵はしておらずキャラメルのようなものだったため、非常に高カロリーでした。

手作りの蘇

その蘇を、道長はハチミツ甘栗と一緒に食べていたといいます。

甘いものが好きな人にとってはたまらない食べ方でしょう。

しかし、100グラムで400キロカロリーはあったとされる蘇を、そんな風に好き放題に食べるような生活を続けていたのでは、身体がどうにかなってもおかしくありません。

しかも運動不足でした。現代の医者や管理栄養士でなくても、これは「ああ、それじゃ……」と察してしまうところでしょう。

病は時代を超える

彼が美酒美食に走ったのは、権力闘争でたまったストレスのせいもあったのかも知れません。

50代を過ぎる頃には、しばしば喉の渇きを訴えて水を欲しがり、身体は痩せて目も見えづらくなっていたそうです。このことは、藤原実資という人の日記に書かれており、典型的な糖尿病の合併症の症状です。

道長は、これらのことが原因となり敗血症に陥って多臓器不全で他界したと考えられています。享年62歳。

ちなみに、世界史上、最も古い糖尿病の記録を辿ると、紀元1世紀のローマまで遡ることになります。

今は治療法が見つかっているため、この病気にかかったからといって、すぐに亡くなってしまうとは限りません。しかし、当時のローマではもちろん治療法はなく、一度かかった患者は短命だったそうです。

当時のローマの記録書に糖尿病という病名は登場しません。

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