プロ野球2023ペナントレース前半戦「衝撃の20大事件」ウラ真相

日刊大衆

写真はイメージです
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 開幕前からいろいろあった今季も、折り返し地点。週刊大衆だけが知るあの噂、あの問題の内幕を明かす!

 プロ野球のペナントレースは、きたる7月19日、20日の球宴で折り返し。勝負の夏場を目前にしている。

「巨人は本誌が予想した交流戦Vは逃したものの、調子を上げている。後半戦は、首位の岡田阪神、勢いに乗るDeNAとの三つ巴になるでしょう。ここからは離脱者が少ないチームが有利。首脳陣とすれば、怖いのはケガとスキャンダルでしょう」(本誌野球担当記者)

 そこで今回は、前半戦のベンチ裏を駆け巡った球界の“事件”を総ざらい。

 関係者だからこそ知りうる、ここだけの舞台裏を、こっそり伝えていこう。

■岡田彰布監督の手腕が光る阪神タイガース

 まずは好調の岡田阪神。

 毎年6月と言えば、親会社・阪急阪神ホールディングスの株主総会で、喧々囂々あるのがお約束である。

「今年は珍しく、うるさ型の株主たちからも野球に関する苦言は皆無。質問はもっぱら“内紛”に揺れる宝塚歌劇団に集中しました。これもひとえに、在阪マスコミをうまく操縦する岡田彰布監督の手腕の賜物でしょう」(スポーツライター)

 むろん肝心の采配に関しても支持する声は多数。

 阪神OBの藪恵壹氏も、矢野燿大・前監督との明確な違いを、こう指摘する。

「一番の違いは、善し悪しの判断基準が選手にも分かりやすいこと。レギュラー争いでも、事前に役割分担を明確にさせて“おまえとおまえはここで競え”とやるから、当人たちも迷わない。悪いときは容赦なく“切る”のも、明快ですしね」

 ただ、交流戦の中盤以降は、その好調ぶりも下り坂。

 とりわけ、侍ジャパンも経験した新守護神・湯浅京己(23)の2軍降格に始まる“方程式”の崩壊は深刻だ。

「現状のベストは経験者の岩崎優(32)を戻して、8回を加治屋蓮(31)。それでもダメなら、いい投手から順番に、後ろに回すしかない」(前同)

 第一次政権時に、抑えトリオの“JFK”を確立させた岡田監督だが、藪氏はその采配を、こう読み解く。

「岡田さんは、流れの変わる7回を特に重視する人なんです。前政権時の藤川球児のような“抜擢”も可能性として大いにある」

 だが、2軍監督からの内部昇格だった前回とは違い、岡田監督自身も、若手の一人一人までは「まだよく見られていない」状況。

 むしろ勢いに陰りが出てきたここからが、“岡田の眼”の真価が発揮されるはずだと藪氏は語る。

「同じ高知出身、同じ高卒ドラ1と球児とは境遇も似ている森木大智(20)。目下2軍では先発起用されている彼は、本来は短いイニングで輝くタイプ。岡田さんのお眼鏡にかなうなら、一気に活躍するポテンシャルを秘めていますよ」(前同)

■巨人は菅野智之が戦列復帰し…

 一方、その阪神を追いかける巨人では、“大黒柱”菅野智之(33)が戦列復帰。

 18日の楽天戦で右足甲に打球を当てて登録抹消も、ここまで2試合に投げて、防御率は2.45と、まずまずの成績を残している。

 第2次原政権ではヘッドコーチも務めた伊原春樹氏の見立ては、こうだ。

「全盛期のような球威は望むべくもないし、今回の抹消も気になるが、スタミナを考慮して直球の割合を減らすなど、彼らしい投球術や制球力はまだ健在。原監督も、後半戦は試合を作れるローテ投手として、計算に入れたいはずですよ」

 実際、菅野は後半戦、活躍できるのだろうか。

「難しいですね。不調の要因は古傷の右膝。痛むからフォームの修正に取りかかったんですが、失敗。久保康生コーチの進言で、結局、元に戻したんです」(スポーツ紙元巨人担当記者)

 それでも、計算ができる投手の復活は原監督にとっては喜ばしい。一時は進退まで取り沙汰された原監督にとっては、後半戦こそが正念場だからだ。

「例年、巨人の人事は、お盆のあたりに動き出す。だから、原監督は、そこまでは首位争いを演じていないといけない」(前同)

 つまり、どういうことか。

「原監督は、今後を見据えて、勇退からの禅譲という形を作りたい。そのためには、契約最終年の来季も、自分で続投か否かを決められるぐらいの成績は残す必要があるんです」(前同)

 そもそも、いくら“全権監督”と言えど、現オーナーの山口寿一氏は、かの渡辺恒雄氏の後継者で、読売グループ全体の全権を持つ立場。前出の元巨人担当記者は、山口氏を「その気になれば、首脳陣の全取っ替えもできる実力者」と評して、こう続ける。

「“原下ろし”が始まれば、原さんの下では“芽がない”とされていた中畑清桑田真澄らのつなぎ登板も十分ある。実際、センバツ時に、水野雄仁スカウト部長と桑田氏が甲子園に現れただけで、記者たちは“来季構想のためか?”と噂したぐらいです」(前同)

■候補すらいない楽天次期監督

 他方、監督のなり手不足という意味では、巨人以上に深刻なのが楽天だ。

 交流戦でV争いを演じたとはいえ、借金生活なことに変わりはない。

 GM職を解かれた石井一久“専任監督”の体たらくに、“金も口も出す”三木谷浩史オーナーが、このまま黙っているはずはない。

「生え抜きの平石洋介監督は1年でクビ。三木谷さんと昵じ っ懇こんの間柄だったデーブ(大久保)監督のときでさえ、田代富雄・打撃コーチの辞任騒動が起きている」(地方紙記者)

 事実、交流戦前に石井監督途中解任との噂が、マスコミ各社を駆け巡った。

「監督休養が決定的ともいわれましたが、現場に首を突っ込む三木谷さんの悪癖に、誰もが嫌気を感じている。つまり、今季途中から監督を受けてくれる人が見当たらなかったというのが実情です」(前同)

 しかも、その三木谷氏が率いる楽天グループは目下、モバイル事業の大苦戦で、巨額の赤字を計上中。

 企業としての知名度も十分に上がった今、球団を持つ“うま味”は、そこまでないと見る向きもある。

「もともと、三木谷さんの野球熱は少年野球に打ち込んでいたご子息の影響が大きかった。会社として“野球どころじゃない”今、身売りも選択肢に入っているとも囁ささやかれています」(同)

■西武は山川穂高のスキャンダルで

 一方、その楽天とパ・リーグ最下位争いを演じているのが獅子軍団・西武。

 今年の低迷は、山川穂高(31)のスキャンダルがすべてだろう。

「凄腕の弁護士がついてることもあり、事件自体は不起訴の公算が高い。とはいえ、西武は12球団でも指折りのコンプライアンスに厳しい球団。少なくとも今季中は“飼い殺し”にせざるをえない」(球界関係者)

 それでは、山川の野球人生は、どうなるのか。

「あと15試合と迫る国内FA権の取得は当然できませんし、噂されていたソフトバンク入りも白紙にならざるを得ない。残された道は、自由契約で自ら次の道を探すのみでしょう」(同前)

 これには、当のソフトバンクも困り果てている。

「昨年、山川が西武と単年契約をした時点で、ソフトバンクに“内定”していた話がある。

 正式な書面ではないにせよ、西武との大型契約を蹴らせたわけですから、仁義的にはソフトバンクが山川の世話をしてあげないと……という見方も」(同)

 それにしても、西武の凋落はすさまじい。この危機を脱する方法はないものか。

 監督・コーチを長く務めた“西武の頭脳”で前出・伊原氏の提言はこうだ。

「契約は複数年と聞いていますから、監督の(松井)稼頭央に関しては、先を見据えたチーム作りに本腰を入れるしかない。まず、得点力。そして、ミスの少ない細やかな野球を、いかに徹底させていくかでしょう」

 その上で“コンプラに厳しい”わりに、選手に不祥事が多発しがちな“風紀の乱れ”に、こう諫か ん言げ んする。

「長髪をなびかせているエースの髙橋光成(26)と今井達也( 25 )。あの2人の髪型はまず、どうにかせんといかん(笑)。

 ジーンズで球場入りすることさえ考えられなかった、かつてを知る私からすれば、このラフな雰囲気が、チーム全体の緩みにもつながっている気もします」

■立浪和義監督の中日は「厳しさ」がマイナスに

 ただ、中には、その「厳しさ」が、逆にマイナスに作用している球団もある。

 京田陽太(29)や阿部寿樹(33)らを放出するなど、容赦ない大ナタを振るう立浪和義監督の中日だ。

「親会社の中日新聞はもとより、地元・名古屋の政財界を中心に“立浪人気”は今も根強い。だが、そういった強固な後ろ盾があるせいで、現状ではチーム内にも、彼に意見できる人は誰もいない。若手選手は必要以上に萎縮しているし、コーチ陣とも、そこかしこで不協和音が鳴っている」(前出のスポーツジャーナリスト)

 そこで待望されているのが、2学年下の“盟友”で、阪神前ヘッドコーチでもある井上一樹氏の入閣だ。

 前出・藪氏が言う。

「人望も厚い彼が入れば、監督と選手の橋渡し的な役割を担える。せっかくヘッドの席が空いていたんだから、(井上)一樹もヘンに気を遣わずに、すぐに戻ればよかったんです。両者の関係性を考えれば、来季以降の入閣も十分あるでしょう」

■“明暗”が分かれた日本ハム新庄剛志監督

 その立浪と同じ就任2年目で、ある意味、“明暗”が分かれたのが日本ハムを率いる新庄剛志監督か。

「近藤健介(29)の移籍で、結果として、新庄監督が好きにやれる環境が整った。それに選手にとっては、自分を使ってくれる監督こそが“いい監督”。とにかく出場機会が欲しい若手からすれば、監督の対外的な評価なんて二の次なんです」(前出のジャーナリスト)

 では最後に、チームの将来を左右するFA・トレード戦線の進捗は、どうか。

■トレード戦線は筒香嘉智や前田健太が

「注目はトレード期限の7月31日。筒香嘉智(31)、前田健太(35)の海外勢が動くかどうかが注目です。特に筒香は、オースティン(31)の肘が思わしくなく、桑原将志(29)もケガで離脱中の古巣の横浜が秋波を送っています」(前同)

 一方、国内ではオリックスの山本由伸(24)や、DeNAの今永昇太(29)らが、今オフのメジャー挑戦を胸に秘める。

「山下舜平大(20)ら若手の台頭が著しいオリックスはともかく、西武の高橋光成が海外挑戦するという話もある。西武は彼に“髪を切れ”と言ってる場合ではありませんよ(笑)」(前同)

 今年のペナント、裏舞台からも目が離せない。

■まだある!2023ペナント裏真相

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