【未解決事件の闇8】女性編集者失踪・三重県内に拉致の形跡を探してみる (2/2ページ)

東京ブレイキングニュース

あっちはたくさん船が来とるし」

 本州のまわりを貨物船が廻っているという調査会の説明を漁師の話は裏付けた。しかしそれでも三重県からの拉致の可能性に関してはやはりとりつく島がなかった。やはり三重から拉致されたり、自ら船に乗ったりして北朝鮮へ行った可能性が皆無だといっていいのではないか。

 ところが辻出さんの友人のなかには、いまだ北朝鮮拉致説を信じている者もいる。

「霊能者の方に辻出さんのことを聞きに言ったことがあるんです。一人は女性の、もう一人はお坊さんかなんかの男性の年の人です。二人とも、『生きている。出てくるまで時間がかかる』と言っていました。女性のほうから、『外国のような影が見える』と言われ、僕は、北朝鮮に拉致されたのではないかとその時思ったのです。以後、その線で僕は見ていました。伊勢志摩の取材で会ったもっとも怪しい人物であるXについては後に知らされました。大方の友人は、今は、そいつに殺されたと判断したようですが、彼女はそう簡単に死ぬ人間ではありません。僕はまだ北朝鮮説を捨てきれません。最後に会ったとされるXは、その北朝鮮拉致になんらかの形でかかわったのではないかと思います。まあ、途方もない話ですが」

 万が一、北朝鮮にいるとしても、彼女本人が出てこない限り、生存を確かめようがない。

Written&Photo by 西牟田靖

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