吉田豪インタビュー企画:爆笑問題・太田光「ネットは罪、ホントになくなったほうがいい」(1) (2/4ページ)
干されたのも当然?タブーがなかった
──ボクはすぐラジオとかで言っちゃいますからね(笑)。今回、太田さんをインタビューするってことで1回ちゃんと聞いておきたいことがあって。……太田さんは最初、ボクのこと絶対に嫌ってましたよね?
太田 え! 嫌ってないよ、べつに。
──たぶん、インタビューで聞いた話をラジオとかですぐ言っちゃう奴っていう悪いイメージがあったと思うんですけど……。
太田 ああ、ダウンタウンの松本さんのことかな?
──そうです。最初に取材したとき、その話題に踏み込んだら空気が固まって、原稿チェックで(太田さんの奥様の太田光代社長に)カットされたっていう話をラジオでしちゃったので。
太田 でもね、それこそ知らずに……知らずにっていうのもなんかあったみたいで嫌だけど(笑)。そういう人はたまにいるから、そこを聞きたいんだなとは思ったけどね。
──そこをわざとぶつけてきたなっていうのをまず感じて。
太田 うん、それは思ったけど全然嫌ってないですよ。
──そのことをずっと気にしていたんですよ。
太田 だってもう吉田さん巨匠だからね。
──いやいや、ただのファンで、ラジオリスナーですから!
太田 そうか。しかし、温水さんそうだったんだ。それ結構、有名な話なの?
──有名だと思いますよ。
太田クドカンとかもダメなのか……。
──ただ、誰も聞かない部分に踏み込みまくったから、その新鮮な反応が聴けておもしろかったんですよ。
太田 そうなんだ。でも、しょうがないもんね。俺がそういうふうに「ダウンタウンの松本さんどうですか?」って聞かれることも、知らない人を責められないしね。それはこっちが「その質問、聞こえませーん」みたいなことをやるわけにもいかないし。同じ業界だからね。特にここ最近はあんまりタブーみたいなことも崩壊しつつあるような空気があるじゃないですか。
──ただ、ラジオを聴いている限り、太田さんのタブーのなさは異常だと思いますよ。
太田 それは知らない可能性が多いから。
──知っててやってるのもあるじゃないですか。最近だと『週刊文春』のメリー喜多川さんのインタビューをラジオでネタにしてるって太田さんぐらいですよ。
太田 あ、そう?
──「飯島呼んできて、飯島!」って連呼して(笑)。
太田 これはホントにオフレコなんだけど……(以下、太田さんらしいとしかいえないエピソードが続くが、もちろん自粛)。
──ホントそういうとこはすごいですよね……。
太田 言わずにはいられない、ついうれしくなっちゃって(笑)。
──ラジオで真似するだけでもアウトだと思うんですよ。
太田 アウトなのかなぁ? これも書けないんだけど……(以下、再び太田さんらしいとしかいえないエピソードが続くが、もちろん自粛)。だから俺のなかではわりとジャニー社長はシャレの通じる人なんだろうなっていう認識はある。器がデカいんじゃないかな。トシちゃん(田原俊彦)なんかとも最近よく話すんだけど、ジャニー社長はホントに舞台のことしか考えてないいいおじいさんだって言ってるから。
──トシちゃんの本を読んだら、トシちゃんが唯一ジャニーさんを怒らせた話っていうのがひどかったんですよ。ふたりで移動してるときに車の中でトシちゃんがオナラしたのをジャニーさんのせいにしたら、「ユー、ひどすぎるよ!」みたいに激怒されたっていう死ぬほどくだらない話で。
太田 ハハハハ! くだらない(笑)。……でも、あの頃は俺ホントひどかったから。そういうことすらわかってなかった。……まあ、わかってないわけないんだけど。
──そりゃあ干されるわって感じですよね。
太田 そりゃあ干されるよ、いま考えると。だって、ウチの社長(奥様の太田光代さん)にもさっきの話してないから。
──そうなんですか!
太田 怖いから。どんだけ怒られるかわかんないもん!
──ダハハハハ! つまり、こっちがヤバいと思うようなことも、意外とそんなにヤバくないことって多いんですかね。