夏の甲子園・我が心の決勝戦(5)熊本県民の悲願を“投げ砕いた”奇跡のバックホーム

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夏の甲子園・我が心の決勝戦(5)熊本県民の悲願を“投げ砕いた”奇跡のバックホーム

96年夏の選手権の決勝戦は3-3の同点のまま、延長10回裏に突入していた。守るのは27年ぶり5回目の優勝を狙う松山商(愛媛)。片や攻撃側は過去2度の準優勝、今回悲願の初優勝を目指す熊本工。古豪同士の一戦だった。状況は1死満塁と熊本工がサヨナラ優勝のチャンスを迎えていた。 この絶体絶命の場面で松山商ベンチは一つの決断を下す。ライトに下げていた先発投手に代わり、本職の矢野勝嗣を送り込んだのだ。 熊本工の次打者...

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