究極の伊吹いりこ
「大羽(おおば)イリコ漁がついに始まった!」と聞きつけた6月初旬、飛行機に飛び乗り香川県の伊吹島を取材してきました。
イリコって、煮干しって、ただの出汁でしょ、なんて思う事なかれ。
香川県といえば、うどん消費量日本一。有名な讃岐うどんは、このイリコがなくては成り立たないのです。
島はまさにイリコの要塞
"最上級のイリコ作り"を目指す伊吹島は、瀬戸内海の海流の穏やかな燧灘(ひうちなだ)にあります。イワシを加工するための設備が港に立ち並ぶ島の様子は、まるで要塞です。
"伊吹いりこ"とは香川県が誇る、カタクチイワシの煮干しです。
そして、"伊吹いりこ"ブランドそのものが品質保証であり、等級でもあります。
原料となるイワシ漁は6月から8月にかけて行われます。しかし、群れが脂イワシ(脂肪含有率2%)になってしまったら、その年の漁は終わりです。
脂の乗ったイワシをイリコにすると黄色く酸化し、折角の出汁が濁ってしまいますが、伊吹いりこを使えば、そんな心配は要りません。
出来立てほやほやの釜あげ状態
さらに、水揚げから釜揚げまで30分以内に処理されたものだけが、"伊吹いりこ"と名乗れます。足が早いイワシを、新鮮なうちに加工して身割れを防ぎ、美しいイリコに仕上げるのです。
実は伊吹いりこには、等級は存在しません。すべてが"最上級品"なのです。
原料となるカタクチイワシの大きさによって、大羽、中羽、小羽、かえり、ちりめん、と呼び方が分かれます。
今回の取材で見学するのは、一番立派な大羽(全長8cm以上)の漁と加工場です。