就活を終えて新社会人になろうとしている学生にとって、「残業」というのは未知の世界かもしれません。アルバイトでは、働けば働いた時間だけお金がもらえるのが当然でした。しかし社会に出ると、その「当たり前のルール」がどこまで当然とされているのか、グレーな部分をよく見かけるようになります。今回はそんな「残業代と残業時間」について、社会の仕組みをのぞき見してみましょう。
■残業代をどう考えるのか
残業代(残業手当とも呼びます)というのは、法定労働時間を超えて労働を行った際に、通常の賃金に一定割合を上乗せした割増賃金のことです。つまり、「定時を超えて働いたら、1時間あたりちょっと多めのお金がもらえる」ということです。法定労働時間というのは1日8時間、1週間で40時間のことで、例えば月曜~金曜の8時半から17時半が定時、昼休みが1時間というサラリーマンが当てはまります。
この法定労働時間以上は「働かせてはいけない」ことになっています。そこで法律とは別に、会社側と従業員が協定を結ぶことで、残業を行うことが法的に許されることになります。
残業代は割増賃金で、しかもその割り増し度合いは法律で最低水準が定められています。先ほどから出ている「法律」というのは「労働基準法」のことで、労働基準法は労働者の権利を細かく守ろうとしていることが伺えます。
■残業代をもらうのは労働者の権利
「働くことの意識」を調査した結果によると、「手当がもらえるから残業しても良い」と思っている若者が約7割を占めました(※1)。「手当に関わらず仕事だからやる」という意識は低下していて、残業に見合った処遇を求める傾向が強くなっているようです。残業代を払わないのが当たり前という「ブラック企業」の存在が明らかになったり、一流企業でも安定しているとは言えない現代においては、仕方のないことでしょう。