『いい子に育てると犯罪者になります』(岡本茂樹著、新潮社)とは、なんとも刺激的なタイトル。
著者は、元立命館大学産業社会学部教授であり、臨床教育学博士。大学での研究・教育活動と並行して、刑務所での受刑者の更生支援にも携わってきたという人物です(2015年6月にお亡くなりになったそうで、本書は遺稿を書籍化したもの)。
発行の目的は、幼少期に子どもが育つなかで、私たち大人が見過ごしている問題行動の原点を明らかにすることなのだとか。
だからこそ、子どもの問題に頭を悩ませている人、子育てに格闘中の人、結構的にいきたいと願うすべての人に読んでほしいのだそうです。
しかし子どもに対してだけでなく、自分自身(とその周囲にあるストレスや悩み、あるいはコンプレックス)の本質を見極めるという意味でも、きわめて重要な意味を持つ内容だといえます。
そこできょうは、さまざまな角度から私たちを苦しめる「ストレス」についての記述に焦点を当ててみたいと思います。
ストレスには、それを生み出す「価値観」が存在するもの。だから、それを認めること、そして、なぜ自分がそれを取り込んで行ったのかを知ることこそが重要だというのです。
■ストレスを生み出す「20の価値観」
私たちはそれぞれ、さまざまな価値観を持って日々の生活を送っているもの。当たり前のことではありますが、そんな価値観が自分たちの日常生活にストレスを与える原因になっている場合があるのだそうです。
そこで紹介されているのが、以下の「ストレスを生み出す20の価値観」。当てはまる項目が多いほど、ストレスをためやすくなるのだといいます。
1.「しっかりしなければいけない」という気持ちが強い。
2.(親や周りの人に)迷惑をかけてはいけないと思う気持ちが強い。
3.「(親や周りの人の)期待に応えないといけない」と思う気持ちが強い。
4.「我慢することが大切である」と思っている。
5.自分の素直な気持ち(「うれしい」とか「悲しい」とか「つらい」とか)をなかなか出さないほうである。