■ 北極海の氷河がモチーフ
チェコの建築家集団、Atlier 8000がクリエイトしたキューブ型の、こんな面白い山小屋がスロバキア北部の山岳地帯にお目見えした。雄大な大自然の凍った山々の斜面を豪快に滑り落ちる雪崩や、北極海へ音をたてて落下する氷河にヒントを得てデザインされた小屋だというが、まるで山の斜面から滑り落ちそうな、あるいはすでに滑り落ちてしまったあとのような、実に不思議な感覚を見る者に与えるリアルさがある。
Source: http://www.atelier8000.cz/
この山小屋は、国際デザインコンテストのために考案・制作されたもので、普段は一般スキーヤーのためのホテルとして使用されており、レストランやカフェもある。外観からもわかるように、内部もそれに伴って非常にユニークな構造になっているのがウリになっており、天井が傾いていたり、床には傾斜があるように見えて実際は傾斜がないなど、視覚の錯覚を随所で体験できるような造りだ。
■ エコなソーラーキューブ
小屋内部の建築材には樫の木が使用されているが、外壁は、窓をのぞいてすべて金属板で覆われており、さらにその上に1メートル四方のアルミニウムパネル(モジュール)が貼り付けられているのが特徴だ。この、小屋の表面を覆っているアルミニウム板は、太陽光を効果的に集める役割を果たしているのだが、特に小屋のファサード(正面)には、もっとも強い東南からの太陽光線を集中して吸収できるよう工夫がなされているという。
ソーラーパネルというと、屋根の上に取り付けられた状態のものを連想するかもしれない。しかしこの小屋は、アルミニウムパネルで全体が覆われているため、太陽光線を最も効果的に集めることができる、いわば巨大なエコ・ソーラー・キューブといったところだ。
ところ変わって、スイスのペンニネ・アルプス山脈のほぼ中央あるTraciut Hutと呼ばれる山小屋も、雪を抱いた山岳を背景に美しく映えるソーラー小屋として、その外観がユニークで話題となっている。この小屋は、1942年に建築された小屋をリノベーションしたものだが、スイス・アルペン・クラブ のデザイン賞を受賞しているという。