人の陰口で慰謝料20万円!損害賠償を請求される身近なトラブル

| Suzie(スージー)
人の陰口で慰謝料20万円!損害賠償を請求される身近なトラブル

裁判と聞くと、自分の生活からは遠いものと思うかもしれません。しかし、職場や近所づきあいなど、身近な人間関係のなかにも裁判の事例はあふれています。そして、まさかと思うような判決が下されることもあるのです。

『裁判官・非常識な判決48選』(間川清著、幻冬舎)では、弁護士である著者が、過去に行われた裁判で気になるものや、あまりに非常識と思える判決が下された事例を取り上げています。

判決文というと難しく感じるかもしれませんが、実際は当事者同士の人間模様が垣間見えるもの。また平易な文章なので、専門的な知識がなくても理解することができます。

今回は本書のなかから、身近なトラブルで思わぬ損害賠償が必要になったケースをご紹介します。

■1:子どもが蹴ったサッカーボールの事故で損害賠償1,500万円

校庭でサッカーをしていた11歳の男の子が蹴ったボールが道路に飛び出し、バイクを運転していた85歳の男性が避けようとして転倒してしまいました。それが原因でこの男性は認知症を発症するようになり、その後肺炎にかかって亡くなりました。

この結果に対し、遺族は少年と両親を相手に損害賠償5,000万円を求める裁判を起こしました。

第一審では、サッカーボールは蹴り方によっては事故が起こることは予想できるため、両親が少年を監督すべき立場にあったという判決が下りました。そして監督責任を怠った少年の両親に対して、1,500万円の支払いが命じられました。

しかし普通、自分の子どもがサッカーボールを蹴ったことで、道路にいた人が死んでしまうなどとは予想できるでしょうか。親に監督責任があるとしたら、四六時中子どもを監視していなければいけないことになります。

また、判決文だけでは不明な点もありますが、学校側の責任に言及されていないところも疑問に残ると著者はいいます。ボールが飛び出ないようなネットなどは設置されていなかったのでしょうか。

その後、この一審判決は控訴されましたが、高等裁判所でも約1,180万円の責任を認めるという判決が出ました。

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