相続税の税務調査では、ダントツで名義預金が狙われます。相続税の申告においては、財産の評価が問題になることが多いですが、財産の評価はグレーゾーンが大きいため税務署が是正させることはなかなか大変ですし、何より国税職員は財産の評価に詳しくありません。このため、評価は問題にならない名義預金が税務調査のポイントになることが多いのです。
■名義預金の判断基準
被相続人の親族の名義などを使った名義預金については、おおむね以下の3つのポイントが問題になります。
1 資金を拠出したのは被相続人か(資金の出捐者)
2 預金口座を管理しているのは被相続人か(管理者)
3 生前、名義人に贈与したと判断できるか(生前贈与の有無)
■(1)資金を拠出したのは被相続人か
(1)について。生前に贈与した場合を除いて、預金は口座にお金を入れた人の財産と見るのが常識です。このため、問題になる預金口座に入金したのは誰か、税務調査では厳しくチェックされます。
この点、単に入金状況だけではなく、名義人に名義預金を作れるだけのお金があったかどうかもチェックされます。例えば、年300万円程度の収入しかないのに、1億円の口座がある、というのはおかしいでしょう。このような場合には、収入状況以外の理由を主張する必要があります。
■(2)預金口座を管理しているのは被相続人か(管理者)
(2)について。自分の口座の管理を他人に任せるということは常識としてはないはずです。名義預金についても、名義人が口座を管理せず、被相続人が管理していたのであれば、被相続人が自由に使えますので、被相続人の口座と見られる可能性が大きくなります。
この管理ですが、国税が重視するのは預金の印鑑です。その印鑑の管理者が誰なのか、厳しくチェックされます。加えて、口座を開設した際の申込書の筆跡なども参考にします。
■(3)生前、名義人に贈与したと判断できるか(生前贈与の有無)
(3)について。生前に口座を贈与していれば、贈与を受けた人の口座になり、被相続人の口座にはなりません。
相続税の税務調査で狙われるのはぶっちぎりで◯◯だった!(松嶋洋)
2016.07.25 20:00
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