少子化って本当に起こっているの? 子どもの割合から見る少子化の現状

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少子化が叫ばれる現代ですが、みなさんはどのようにお感じでしょうか? 待機児童の問題があるくらいなので、意外と子どもは多いのではないかと思う人もいるかもしれませんね。しかし実際は、本当に子どもが減り続けています。今回は総務省統計局の「人口推計」のデータから見てみましょう。

■子どもの割合は41年連続で減少!

平成27年4月1日現在で、日本の子ども(15歳未満)は、1,617万人でした。日本人口に占める割合は12.7%で、なんと41年連続で減少しています。

子どもの割合は、戦後の昭和22~24年の第1次ベビーブーム期には33%を超え、「日本人の3人に1人は子ども」という状況でした。戦争が終わってまだ経済が回復していない頃ではありますが、平和が訪れたという安心感は子どもを持つ大きな動機づけになったことでしょう。しかしその後は減少し、第1次ベビーブームで生まれた世代が子どもを持つ時期である第2次ベビーブーム期(昭和46~49年)に少し回復したものの、それでも約25%程度であり、それ以後連続して低下が続いてきました。

■高齢者と比べても少ない?

高齢化社会が取りざたされるようになるのはいつごろでしょうか。実際に、子どもの割合が高齢者(65歳以上)の割合を下回るのは、平成9年の15.7%の頃でした。ただ、その頃はまだ働き盛りの世代(15~64歳)が約69%も占めていたので、「年金を支える働き手が少なくなる」といった議論にまで深まることは少なかったかもしれませんね。

その後も減り続け、ついに平成17年には12.7%になったわけですが、高齢者の割合は26.4%にどんどん増加しています。働き手の世代も60.9%と、昭和20年代の水準にまで減ってしまっています。

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