侍ジャパンを勝利に導いた山田哲人と内川聖一の起用法

| まいじつ
侍ジャパンを勝利に導いた山田哲人と内川聖一の起用法

2017ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンドで、野球日本代表『侍ジャパン』は2戦目をキューバと戦い、8対5で勝利を収めた。侍ジャパンは今大会5連勝で、ベスト4の出揃う決勝ラウンドへの進出に王手を掛けた。

キューバとは1次ラウンドでも対戦し、侍ジャパンは終始リードをする展開で11対6というスコアで勝利している。2度目の対戦には菅野智之が先発登板したが、投球内容が乱調で1次ラウンドのときのような、日本主導の試合展開にはならなかった。

「コントロールが悪すぎました。(捕手の)小林誠司の構えたところと逆方向にボールが抜けることが多かったのです」(スポーツ紙記者)

菅野は試合前に「最低でも六回までは(投げたい)」と意気込んでいたが、4回を4失点でマウンドを下りることになった。まさに不調である。

そんな不振の菅野に対し、侍ジャパンのスタッフは記者団と違う見解を語っていた。

「キューバはベンチからコースや球種を教える“文化”があるのです。バッテリーがサインを交換すると、キューバベンチから一斉に声が出ていました。菅野が『サインを読まれた』と直感し、意図的に逆方向に投げたボールもいくつかあった」

小久保監督の2つの英断

さらに、このキューバ戦では1次ラウンドのキューバ戦とは違い、八回の試合終盤の勝ち越し以外に侍ジャパンがリードしていたのは、山田哲人が先頭打者本塁打を放った1回裏まで。その後は得点をリードするキューバを追いかけ続け、同点にはできるが勝ち越せないというもどかしい展開が続いていた。

同点のままイニングが進んだ六回表、このころから小久保裕紀監督が右手を顎にあて、遠くを見る表情に変わった。WBC本番を迎え、窮地に陥ったときに見せる仕種だ。菅野が4イニングしか投げられなかった。残り5イニングの継投に関しての悩みか、それとも同点にはできるが勝ち越せないという嫌な展開に対するものか。

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