3分で解説!クラウドファンディングウォッチャーに必要な「電波法」の要点

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3分で解説!クラウドファンディングウォッチャーに必要な「電波法」の要点

source:bee / PIXTA(ピクスタ)

海外のクラウドファンディングサイトに登場した製品に対して出資を行ない、リターンとしてその製品を手に入れる。このシステムを一番最初に考えついた人間は、紛れもなく天才だ。

だがそれは、超国家的な発想でもある。もちろんテクノロジーの世界的普及は素晴らしいことだが、すべての製品が人類社会にプラス影響を与えるものであるというわけではない。この記事では無線機器を取り上げるが、日本に限らずどの国でも電波の取り扱いに関する法律が制定されている。

日本の場合は「電波法」がそれに該当するが、この法律がある限り海外から無線機器を無造作に輸入し、使用することはできない。クラウドファンディングでの出資は、そうしたことを踏まえて行う必要がある。


■ 「製品を手に入れよう」とは言えない理由

去年、DeNAのキュレーションメディア騒動というものがあった。

これは我々ライターの世界に大きな衝撃を与えた。この騒動では「間違った火傷の治し方」といった、医療関連の記事の語弊や改竄などが問題視されたが、言い換えれば「読者に損害を与える可能性のある情報を絶賛して書いてはいけない」ということが確認されたのである。

それはテクノロジーメディアも例外ではない。たとえば、今あるスマートフォンを凌駕するような機能を持つモバイル機器がクラウドファンディングに登場したとする。それは間違いなく、日本では流行するだろう。そして開発者はカリフォルニアのスタートアップだ。アメリカのメディアは、一様にその製品を大絶賛している。

ここでもし、その空気につられて「この製品はすごい! 日本のユーザーもぜひキャンペーンに出資して製品を手に入れよう」と記事に書くライターがいたら、それが原因で問題になってしまうかもしれない。なぜなら、通信機能のあるモバイル機器を日本国内で使用するには総務省発行の「技術基準適合証明等のマーク」、いわゆる技適マークが欠かせないからだ。


■ 規制の根拠

ここで、電波法を紐解いてみよう。

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