人間の活動によって作られた7種の新鉱物

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人間の活動によって作られた7種の新鉱物


 アメリカ・カーネギー研究所のロバート・ヘイゼン(Robert Hazen)氏の研究によると、人間の活動によって新しい鉱物が大量に作られているという。

 国際鉱物学連合が正式に認定している5,200種の鉱物のうち、208種(全体の4パーセント)の新鉱物が人為的活動によって作られたものだそうだ。地球の自然の力よりも人間活動の影響が大きい地質学的時代を指して人新世(Anthropocene)というが、ヘイゼン氏の研究は私たちが今まさにその時代の真っ只中にいることを示唆している。

 地球上に存在する鉱物の大部分は20億年前に誕生した。この時期は大酸化イベントという、光合成を行うバクテリアによって大気中に酸素が大量に放出された時代である。これ以降、新しく鉱物が誕生するペースは低下する。

 しかし1700年頃から人間の産業活動が活発になるにつれて、新鉱物の誕生ペースが再び上昇した。そうした新種は鉱山や難破船、さらには博物館の引き出しの中にも見ることができる。どうやら人工物やテクノロジーが自然環境と反応することで、新種の鉱物が誕生しているらしい。

 ここでは人間の活動によって誕生した7種の鉱物を紹介しよう。


・1. アンダーソナイト(Andersonite)
――鉱山の壁で発見された放射性鉱物




 発見者であるアメリカ地質調査所のチャールズ・アルフレッド・アンダーソンの名にちなむ。最初の発見地はアリゾナ州ジェローム。

 珍しいナトリウム-カルシウム炭酸ウラニル鉱物で、鉱山の壁のコーティングのような感じで存在する。水蒸気が壁の表面に付着し、鉱山の乾いた空気に晒されることで形成。ウランを含んでおり、若干の放射性がある。
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