国税職員が最も恐れることは、毎年7月に行われる人事異動で、パワハラを行う上司に配属されることです。本来、このようなパワハラを行う上司は組織から根絶するべきですが、性格に問題があっても公務員ということで首にすることも難しいからか、往々にしてそれが見逃されています。
パワハラが多い理由の一つに、国税組織が職人の世界であることが挙げられます。調査官は税務調査に係るスキルを持つ職人である、と考える職員が多くいます。職人の世界であれば、上司が部下を厳しく指導することが往々にしてある訳で、その指導が行き過ぎてパワハラに発展することもよくあります。
■上層部が見て見ぬふりをする理由
その他、特に問題になるのは、一般職員の直属の上司である統括官を管理する税務署長や副署長などの幹部職員が、パワハラを行う統括官の言動を見て見ぬふりをすることです。統括官を注意すると税務署の運営に支障が出ると考えるのか、はたまたこのような幹部職員は出世にしか興味がないため面倒くさいことは放置したいからか、この辺りは分かりませんが、基本的にパワハラは自己解決するべき、という文化が国税にはあります。
■自己解決が基本となっていることも減らない理由の一つ
パワハラは自己解決するべき、という文化の背景には、国税においては毎年一回の定期人事異動があるため、1年間我慢すれば性格上問題のある上司から解放されることがあります。すなわち、1年ですべてリセットされる訳ですから、1年くらい我慢するべき、と考えられています。
とは言え、このような我慢を強制するにしても、精神的にタフでないと病気になって欠勤するといった問題が生じますので、パワハラを行う上司には、その犠牲者として概ね精神的にタフな職員が配属されることが通例です。
このような職員は、能力的にも優秀であることが多いのですが、精神的にタフと言っても、毎日のように嫌がらせをされればモチベーションは下がりますし、場合によっては退職して新天地を探す、といったことに発展します。
その結果、国税組織にとって大きな損失になると考えていますので、パワハラを無くすよう指導力を発揮してほしいと願います。
元国税が明かす「国税でパワハラが減らない理由とパワハラを受けて良かった唯一の事」
2017.11.10 19:00
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