世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第256回 移民と所得のフラット化

| 週刊実話

 ドイツではメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)・キリスト教社会同盟(CSU)と、第2党の社会民主党(SPD)による「大連立」交渉が続いている。ドイツの「政治空白」期間は、すでに戦後最長に達した。今回の連立交渉に失敗すると、ドイツは再選挙に突入することになる。
 連立交渉の焦点になっているのは、やはり「移民問題」だ。2017年の総選挙におけるAfD(ドイツのための選択肢)躍進を受け、特にCSUが移民問題について強硬姿勢を貫いており、連立交渉の行方は予断を許さない。CSUは「難民の家族呼び寄せを禁止する」など、強い「反・移民政策」を掲げ、SPDに踏み絵を強いている状況だ。

 お隣のオーストリアでは、国民党と「反移民」を掲げる自由党によるクルツ連立政権が発足したのだが、連立合意において、
●難民申請者から所持金を取り上げ、滞在経費に充てる
●身元確認のための携帯電話検査
●難民申請を却下された場合、即座に送還
●一定の基準を満たさないイスラム教徒向けの保育園、私立学園の閉鎖
 など、これまでのEUの常識からするとラディカル、筆者から見れば「真っ当」な反移民政策が決定された。

 オーストリア新政権は、EUにおける反移民派筆頭のハンガリーのオルバン首相と、明らかに連携する動きをとっている。クルツ政権は、EUの難民受入割当にはハンガリー同様に応じない可能性が高い。
 興味深いことに、オーストリアと国境を接するドイツ・バイエルン州のCSUは、クルツ新政権について、難民受入など、過去の誤りを正す政権であると「評価」している。ハンガリー、オーストリア、バイエルン州と、反移民の流れがドイツ中枢に向かっていることが分かる。

 さらに、アメリカ。トランプ大統領は、昨年の12月11日の朝にNYで発生したテロ事件を受け、
 「私が大統領選に立候補したときから言い続けている通り、アメリカは何よりもまず、不適切な審査によって多くの危険な人間をわれわれの国にアクセスさせた。手ぬるい移民制度を整えなければならない」
 と、発言。

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