フランクフルトから北へおよそ70キロ、ドイツ・ヘッセン州にヴェッツラーという町があります。
ドイツ文学に詳しい人なら、その名を聞けば文豪ゲーテを思い浮かべるはず。というのも、ヴェッツラーは彼の出世作である「若きヴェルテルの悩み」の舞台となった町だからです。
1772年、法律家見習いとしてヴェッツラーにやってきたゲーテは、一人の美しい女性シャルロッテ・ブッフに恋をします。しかし、シャルロッテはすでに婚約者のいる身。叶わぬ恋に苦しんだゲーテは失意のままヴェッツラーを去り、のちにこの体験をもとに「若きヴェルテルの悩み」を書きあげました。
そんなゲーテゆかりの地として知られるヴェッツラーですが、この町にはほかにも世界に誇れるものがあります。
それが、カメラマニアが愛してやまないドイツのカメラメーカー「ライカ」の本拠地。
ちなみに「ライカ(Leica)」というブランド名は、考案者のエルンスト・ライツ(Ernst Leitz)の名前の一部と、「カメラ(Camera)」という単語の一部を組み合わせて生まれたものです。
ライカカメラ社の本社は1988年にヴェッツラー近郊の町ゾルムスに移転していましたが、ライカカメラが100周年を迎えた2014年、エルンスト・ライツ社発祥の地であるヴェッツラーへと戻ってきました。
ヴェッツラーの郊外には、ライカカメラ社の社屋やライツカフェなどがある「ライツパーク」があり、ライカファンの聖地となっています。