日本の法律を超越する特権組織「日米合同委員会」の闇

| まいじつ
hide0714 / PIXTA(ピクスタ)

アメリカ軍の運用するオスプレイが4月5日、東京の横田基地に到着した。基地前で約15名の市民と称する手練の活動家が横断幕やプラカードを掲げ「日本国民の声を聴かないのか」との非難行動をおこなった。

オスプレイを巡っては、首都圏ですでに横田から南約30キロメートルの米海軍厚木基地(神奈川県)にアメリカ海兵隊普天間飛行場(沖縄県)の所属機が頻繁に飛来して地元との軋轢を生んでおり、基地のある綾瀬市の古塩政由市長も不安を口にしている。

「沖縄に配備された海兵隊の『MV22オスプレイ』は輸送用で、横田配備の空軍の『CV22オスプレイ』は特殊作戦用のため、その分、危険を伴う訓練が行われる可能性があります。自衛隊にしろ米軍にしろ、最近の事故多発が住民の不安を掻き立てているのも事実です。それよりも気掛かりなのは、米軍の兵器類の劣化です。アフガン攻撃以降、アメリカ史上最も長い戦争期が続き、現在はその“戦争疲れ”のような状態です。これに朝鮮半島情勢も加わっている。兵も機材も疲れ、オバマ政権時代の軍事費削減で、部品調達もままなりません」(軍事ジャーナリスト)

在日米軍の法的な特権を司る「日米合同委員会」

しかし、日本にはもっと根本的な問題が横たわっている。米軍機が事故を起こしても日本の調査や捜査が及ばないことだ。

首都圏の空には米軍が管制権をもつ広大な『横田空域』がある。これまで日本の民間機が羽田空港に離着陸する際、この横田空域には侵入できないため、大回りしなければならなかった。今回のオスプレイ配備で、『日米地位協定』の現実、突き詰めれば日米安保の在り方までを意識し、議論を深める機会とするべきだろう。

通常、米軍の運用は公表されないが、オスプレイの飛来については反発が強いため、地元自治体に情報が提供されている。ただ実際は、飛来目的が“補給”や“中継”とされながら、住宅密集地での旋回や着陸後すぐに離陸する『タッチ・アンド・ゴー』など訓練とみられる動きが繰り返されたり、通告なしの飛来もあった。

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