多くの病気を招く肥満のもと 糖と脂肪の依存症の原因

| 週刊実話

 肥満は見た目が悪いばかりでなく、腰や膝を痛めやすく、糖尿病、高血圧のほか、心臓や脳の病気やがんの発症リスクまで上げる。肥満になる原因を、専門家などから、いろいろ意見を聞いてみた。

 「原因は様々ですが、肥満になってしまう人は、とにかくよく食べます。ただし、細かく調査してみると、糖や脂の依存症にかかっている人が多い。美味しい料理やお菓子には“食べだすとやめられない”糖や脂が多く含まれ、その快感から逃れられなくなってしまうのです」
 こう語るのは、都内で胃腸内科クリニックを開く辻正富院長だ。
 「実際、糖や脂の多い高カロリー食は、脳の『報酬系』を刺激することが分かっている。この報酬系とは、脳が快感を得たときや得られたと感じたときに活性化する神経回路のことだ。脳はその快感を条件反射のように記憶していて、同じ快感を得るために同じような振る舞いをしようとします。これは、麻薬やアルコールなどの依存症患者と同じような点が多いとも言われます」(同)

 食べ物を見つけて味わう快感というのは、元をただせば子孫を残すための性行動と同様、人類が生存するために必要なもので、他の依存症以上に快感を断ち切るのが難しいという。
 糖や脂肪の多い高カロリー食は、脳の中でドーパミンと呼ばれる脳内快感物質を増加させ、それが摂食中枢を刺激して食欲を引き出します。その一方で、脂肪細胞から分泌される食欲を抑え満腹信号を出すホルモンのレプチンなどは押さえ込まれてしまう。

 生活習慣病改善運動に取り組む、管理栄養士の前田和美氏もこう言う。
 「最近の研究では、太っている人は食べ物の刺激に対する報酬系反応が鈍くなっていることも分かっています。そうなると、食べてもなかなか快感が得られず、より美味しい物を大量に食べて快感を得ようとするため、結局は食べすぎてしまうのです」

 しかし、人が生きていくためには熱や力の元となるエネルギーが必要だ。中でも脂肪(中性脂肪)は非常に優秀なエネルギー源とされ、食物の摂れない飢餓状態に備え、人の体はその脂肪を蓄える仕組みを持っている。食事で摂った糖分(炭水化物)も、脂肪に合成し直して蓄えれば、それだけ効率のよい燃料として保存される。

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