世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第293回 消費への罰と、利益への罰

| 週刊実話

 安倍総理大臣は、10月15日に会見し、
「消費税率は法律で定められた通り、2019年10月1日に現行の8%から10%に引き上げる予定だ。全世代型社会保障制度へと転換し、財政健全化も進めていく。経済に影響を及ぼさないよう対応する。第1に、引き上げによる税収のうち半分を国民に還元する。'19年10月1日から認可・無認可あわせて幼児教育を無償化する」
 と発言した。

 改めて消費税とは極めて欠陥がある税制である。というよりも、欠陥以外は存在しないと言っても過言ではない。
 消費税は、
●低所得者層の「消費税対所得比率」が高くなり、高所得者層は低くなる
●赤字企業、失業者、低所得者、年金受給者であっても、容赦なく徴収される
 という、格差を拡大する「逆累進課税」の欠陥を持っており、さらに税金が本来持つべきビルトインスタビライザー(埋め込まれた安定化装置)の機能がない。好景気だろうが、不景気だろうが、税収が変わらない「安定財源」である消費税は、まさに欠陥税制なのである。

 さらに重要なポイントは、消費税とは「消費に対する罰」である点だ。たばこ税を引き上げると、たばこの購入が減る。つまりは、たばこの「実質消費」が減少する。

 消費税を増税すれば、当然ながら「実質の消費」が減るのである。消費税を増税しても、一時的に消費が落ち込むだけで、その後は「V字回復する」などと寝言を言っていた安倍政権だが、実際には「L字低迷」となっている。増税直前に駆け込み消費が起き、その後は駆け込み分を上回る落ち込みとなり、かつ「上がってこない」というのが現実なのだ。

「消費に対する罰」が継続している以上、実質消費が増えるはずもない。実質消費の低迷は、需要縮小、実質賃金の低下をもたらす。すると、実質賃金が下がった国民は、ますます実質消費を減らすという、絵に描いたような悪循環に入る。というより、すでにわが国は入っている。

 '19年10月に消費税を再増税すると、「消費に対する罰則が重くなった」ということで、実質消費は「一段下がった」形のL字低迷の状況に入るのは確実だ。

 さらに、安倍政権は消費税を増税し、よりにもよって増収分を「負債返済」に回している。

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