これまでのあらすじ
時は平安末期、「保元の乱」に出陣した大庭平太景義(おおばの へいだかげよし)と、その弟の三郎景親(さぶろうかげちか)。
兄・平太は敵の大将・鎮西八郎こと源為朝(みなもとの ためとも)に一騎討ちを挑み、秘策をもってギリギリの逆転勝利を狙いました。
……が、武運拙く平太の矢は躱(かわ)されてしまい、逆に右膝を射られて落馬してしまいます。
そこへ三郎が救援に駆けつけ、這々(ほうほう)の態で戦場から離脱に成功。これまで百発百中だった弓の名手・為朝にとって、平太は生涯で唯一「倒せなかった男」となったのでした……。