グローバリズムとは、政策的には「小さな政府」を目指す思想だ。国家の予算を減らし、規制やルール、国境といった「国家の関与」も縮小する。国境を越えたモノ、ヒト、サービス、カネの移動も「自由」にすることが「善である」と考えるドグマ(教義)である。
政策的には、緊縮財政、規制緩和、自由貿易(※国境管理の緩和)を三位一体で進める。すなわち、グローバリズムのトリニティ(三位一体)だ。
日本は、大東亜戦争に敗北して以降、政府を否定し、日本国家をも否定する「戦後平和主義派」と、自らの利益最大化のために「市場に対する政府の関与」を嫌うビジネス界と、両勢力から挟み撃ちされる形で「グローバリズム」を押し付けられてきた。特に、1997年の橋本政権以降、我が国では緊縮財政、つまりは「政府の予算を削る」ことが基本方針となった。「国の借金で破綻する」なる荒唐無稽な財政破綻論が蔓延し、結果的に、
「政府はもはや国民を守るために予算を使うことはできない」
というレトリックまでもが普通に使われるようになり、公共サービスの民営化や規制緩和が進む。さらには、規制緩和は「外国」にも適用され、国内の生産者は「国境を越えた価格競争」を強いられ、ひたすら疲弊していった。国民は、果てしなく続くデフレーションの中で貧困化し、観光旅行すら以前のように気軽に行けなくなってしまった。
そのタイミングで登場したのが「インバウンド」だ。すなわち、外国人観光客「様」の落とすカネを当てにして、観光業を活性化させようという「発展途上国型成長戦略」である。しかも、メインターゲットがよりにもよって中国人。
2019年、日本を訪れた中国人は1000万人近くに達した。
この状況で、中国で新型コロナウイルス感染症が流行。中国共産党は、発症源と思われる人口1100万人の武漢市、および湖北省を事実上「封鎖」。公共交通機関をストップするのはもちろん、道路も土砂やトレーラーなどのバリケードで使用不可能とする念の入れようだ。
新型コロナウイルスの流行を受け、世界各国は自国の国民を守るために様々な「具体的な措置」を採った。
北朝鮮は中国からの渡航者の入国を禁止。
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第356回 新型肺炎と「国家の意義」
2020.02.11 06:00
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