東京都青梅市にある書店「多摩書房」がツイッターで注目を集めている。無人駅であるJR二俣尾駅のすぐ近くに店を構える、小さな本屋だ。
そんな本屋がなぜ突如として話題となったのか。こちらの写真を見てほしい。
ギャップがすごい(画像はすべて編集部撮影)
何かあったら崩れてしまいそうな木造の建物。看板にはかつて主婦の友社が刊行していた月刊誌「主婦の友」の名前と大きく書かれている。店名は今にも消えそうだ。店全体にかなり年季が入っていて、失礼ながら、本当に営業しているのか不安になる。
しかしその一方で店頭には、
「コミック鬼滅の刃 全巻そろってます」
と貼り紙が。
「鬼滅の刃」は2020年5月18日発売の「週刊少年ジャンプ」(集英社)で最終回を迎え、アニメ化もされている人気漫画。それが、刊行済みの分は全巻揃っているとは...。うまく時流に乗り、読者のニーズをくみ取っている。
この外観と貼り紙のギャップがツイッターで話題となり、
「え マジでこれでやってるんすね」
「すごい!でも地震とか台風とか心配ですね」
「てっきり古本屋さんかと」
「これは雰囲気ありますね。『鬼滅の刃に出てます』と書かれた方が納得出来るw」
といった声が寄せられている。
鬼滅の刃に「すごい反響」Jタウンネットは28日、多摩書房を訪れ、店主の萩原正雄さん(71)を取材した。
多摩書房
千代田区のオフィスから電車で約1時間半。青梅街道沿いに建つ多摩書房は写真で見るよりも古さを感じさせず、山々の景色にうまく馴染んでいるように思われた。
店頭には、やはり「鬼滅の刃 全巻あります」の貼り紙が2枚。店内はラジオが流れ、木造の建物も相まって昭和の雰囲気を感じさせる。しかし、レジ下の棚にはピカピカの新刊「鬼滅の刃」がずらりと並び、けしてレトロなだけの本屋ではないことが分かる。